台湾の企業が開発した透明なディスプレイを挟むだけで、リアルタイムに翻訳された文字を見ながら対話できる製品が機能改善を受け、福岡市の百貨店で21日、デモが始まりました。去年、博多駅で披露されたものに比べると、視線を合わせた実際の会話に近い感覚で使えるのが最大の特徴です。外国からの観光客やビジネスパーソンに対応するために、案内窓口などでの活用が想定されています。
3か国語に対応、画面の両面に“翻訳後の文字”
新しい音声自動翻訳システムは、福岡市天神のソラリアプラザ内にあるインフォメーションセンターに21日、設置されました。外国語から日本語、日本語から外国語にそれぞれ翻訳された文字が透明のディスプレイにリアルタイムで表示されます。英語、中国語、韓国語の3つの外国語に対応していて、表示された文字は外国人と案内スタッフが両側から見られます。
文字表示がディスプレイ1枚で完結できるようになった
開発した台湾のスタートアップ「VM-Fi」は去年、博多駅で同様のシステムを披露しており、今回の製品はその改良版という位置づけです。旧製品と比べると、文字の表示がディスプレイ1枚で完結するようになり、画面越しではあるものの、視線を合わせたコミュニケーションが取りやすくなりました。また、より小型のものも新たに用意され、置き場所の選択肢も広がりました。共同で実証実験を行う福岡市の通信事業者QTnetの藤井直樹さんは「九州で外国企業の誘致もかなり進んでいるので、暮らしやビジネスに快適な環境を提供できたら」と話しています。この実験は来月19日まで行われます。QTnetは、有効性が確認できれば全国の駅や空港、自治体の窓口などに設置したいと説明しています。
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