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「何の落ち度もない一市民に危害」工藤会のトップらに3300万円の賠償命じる 建設会社会長射殺事件で福岡地裁

北九州市小倉北区で13年前、建設会社の会長が射殺された事件で、事件に関与したとして特定危険指定暴力団・工藤会のトップらに遺族が賠償を求めている裁判で、福岡地裁は1日、工藤会のトップらに対し約3300万円の支払いを命じる判決を下しました。

遺族が提訴 組織トップの責任を追及

 

この事件は、北九州市小倉北区で2011年11月、博新建設の会長(当時72)が自宅前で射殺されたものです。この事件に関与したとして特定危険指定暴力団・工藤会のトップ、野村悟被告、ナンバー2の田上不美夫被告、そして実行犯とされる中西正雄被告を相手取って、遺族が約7200万円の賠償を求めていました。

被告は工藤会トップとナンバー2の2人

 

(1)野村悟被告(77)=他の市民襲撃事件で1審で死刑判決。控訴し現在は高裁係属中。博新事件では起訴されていないものの、遺族は組織トップの責任があったなどと訴えている。
 

 

 

(2)田上不美夫被告(67)=他の市民襲撃事件で1審で無期懲役。控訴し現在は高裁係属中。博新事件では起訴されていないものの、遺族は組織ナンバー2の責任があったなどと訴えている。

他の市民銃撃事件でも提訴されていた

 

福岡地裁の上田洋幸裁判長は1日、「一市民であり何の落ち度もない被害者に危害を加えた殺人行為」「工藤会全体の資金獲得行為のための組織的犯行と認められる」として、約3300万円の支払いを命じる判決を下しました。

 

 

工藤会が関与したとされるほかの市民襲撃事件についても、被害者などが損害賠償を求める同様の裁判が複数起こされていて、工藤会側に賠償を命じる判決が下されているほか、和解が成立するなどしています。

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