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「いま苦しんでいる家族 ひと組でもふた組でも参加して」 病気や障がいがある子供たちが笑顔に、親も心の内をさらけだせる場所がある 「がんばれ共和国」30年の軌跡

息子がいなくなっても参加し続けた


開催当初から30年間、キャンプ長を務めてきた高見俊雄さんです。初回から、息子の俊輝くんとキャンプに参加していました。年に1回のキャンプを楽しみにしていた俊輝くんは2001年、8回目の開催を前に18歳で亡くなりました。俊輝くんがいない夏も、高見さんは妻の友子さんと一緒に参加者のサポート役としてキャンプに参加しました。
 


高見俊雄さん(当時)
「本当に日にちが近づいてくれば近づいてくるほど、きついなという感じだったんですけど、もう入ってしまったら徒労だったですね。けろっと忘れて昔のちゃんと「がんばれ」にもう夢中になりましたね。やっぱりボランティアさんみんなキャンパーの家族とお母さんたちと会ったら、もう全部吹き飛んじゃいましたね。
 


高見友子さん(当時)
車椅子の子供たちが入ってきたらさすがにちょっと辛かったですけど、でも言わなくても私たちの気持ちは皆さん分かってくださってるなという感じがすごく伝わって、思ったよりは辛くなかった。逆にすごく励まされて元気になれてような気がします。

2013年、20周年を迎えたこの年、会場の一角には、がんばれ共和国に参加し、その後亡くなった8人の子供たちの写真が飾られていました。子供を亡くした親の中には、高見さんのようにがんばれ共和国に参加し続ける人も少なくありません。
 


息子の将大くんを亡くした長野喜代美さん(当時)
「ここに戻ってくると将大も一緒に参加しているような気分になって。家族みんなでいつもここに来るのが家族旅行だと思えるんですね」

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