PageTopButton

野菜の伝道師 ~ベジフルフラワーを世界へ~

「花」の代わりに「野菜」を使ってブーケやオブジェを作る「ベジフルフラワー」は、空間演出や贈り物から始まり最後は捨てずに食べてしまう新しいアート作品。佐々野祐加さん(51)は、このアートを手掛ける「ベジフルフラワーアーティスト」として野菜の魅力を伝える活動を続けている。

 

5000個以上の野菜で天守閣を精巧に再現した「熊本城」の巨大オブジェなど独創的な作品を手掛けたことで注目を集め、海外でもベジフルフラワー作りのデモンストレーションを行っている。佐々野さんがベジフルフラワーに出会ったのは14年前。

 

花のような色鮮やかさから野菜の魅力を伝える最善の手段と考え、ベジフルフラワーアーティストの資格を取得、全国の作品コンテストで一位を獲得した。野菜が苦手な子どもへの食育も熱心に行っている。人気講座の一つが野菜嫌いを好きに変える子ども向けワークショップ兼料理教室。

 

ベジフルフラワー作りを通して野菜へのイメージを変えることで野菜を食べられるようになる。さらには海外にベジフルフラワーを届けるための画期的技術を用いた保存方法を大学と連携して開発中だ。佐々野さんのあくなき野菜にかける思いとともにベジフルフラワーの魅力を届ける。

会社名:株式会社 Vege-fru art ~ベジフルアート~
代 表:佐々野 祐加さん
住 所:熊本市南区御幸笛田2-13-8

電 話:090-7291-5874

ホームページ:http://eastgatedesign.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/sasanoyuka/

取材後記

取材した保育園へ後日問い合わせたところ「実際に給食の野菜の食べ残しが減りました!」と喜んでいました。家の冷蔵庫に必ず入っている「野菜」。私自身も当たり前すぎて、じっくり見たり、触ったり、においを感じたことはありませんでしたが、「アート」として飾る佐々野さんの取り組みを知って概念が変わり、ひとつひとつの素材をしっかり感じてから料理をするようになりました。


ベジフルブーケはひとつひとつが手作りになるため、例えばプレゼント用のブーケを注文する時は「赤を中心に」「可愛い感じで」という見た目のほか「トマト好きなのでトマトだけで」「風邪のお見舞いなので栄養たっぷりのもの」「出産のプレゼントなので葉酸が多いもの」など受け取る人が食べて喜ぶようなオーダーの仕方もあります。

 

佐々野さんは今後「音楽に合わせてパフォーマンス」など野菜を見せるための構想が沢山あるそうで、ますます野菜の魅力を伝える取り組みが広がりそうです。

 

(RKK熊本放送/内藤 郁美)

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう