介護が必要な高齢者や障がいのある人に、メークやネイルケア、ボディケアなどの美容サービスを提供する「介護美容」。大分県で介護美容のサービスを展開する長尾夏音(ながおなつね)さん（３２）は、これまで作業療法士として８年間病院に勤めていた。
そのとき、病気や年齢のため身なりにあまり気をつかえていない患者がいることに気づき、介護美容の必要性を感じた。２０２１年に病院を退職し、介護美容サービスの事業をスタート。訪問リハビ
リのアルバイトをしながら、介護施設への飛び込み営業やＳＮＳでの発信を地道に続けていく中で、徐々に介護美容が認知され始めた。
主に高齢者の家族や介護施設から介護美容の依頼を受ける。サービスでは、メークやネイルケアのほか、フェイシャルケアやドライヘッドスパ、足のむくみをとるためのエステなどを行う。難病を抱える人の利用の際には、文字盤を使ってコミュニケーションをとるなど、一人一人に合ったサービスを提供する。そこにはただエステを施すだけではなく、これまで作業療法士として培ってきた経験とスキルがある長尾さんだからこそ生み出せるサービスと信頼がある。長尾さんの活動への思い、そして利用者の心が元気になる姿を伝える。
（ＯＢＳ大分放送/田中智基）
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