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財津和夫、「小田和正さまは元気だからいいんですけど僕は虚弱体質なんで大変です」

TULIP・財津和夫が、時には人生は元に戻れないことを悟るRKBラジオ『財津和夫 虹の向こう側』。11月9日の放送では、人生のやり直しについての境地や、姫野との共作についての思い出、そして財津のステージに対するファンの熱意への返答、などを直球で語ります。

人生は生き直せない

中学生時代にTULIPを教えてくれた憧れの恩師に一言お礼を伝えたい、というお便りを頂戴しました。
財津「年を取ると昔のことを思い出して、あの人に『ごめんなさい』と言いたいとか、あの人に『本当にあのときはありがとう』って言いたいなとか。何か言い忘れて、置いてきた自分の心があるんですよ。そこに戻って、もう一回きちんと人生を生き直したい、っていうのはある」
下田「ありますね」
財津「でもできないんです、それは」
下田「できないかなぁ」
財津「できないからいいんです」
下田「でも、(この恩師の)先生がもしこの虹の向こう側を聞いてくださっていれば、『ありがとう』って言えるかもしれません」
財津「この番組は『POPS探偵団』じゃないですから、探せませんので、はい…ご自分の機動力で探していただいて、先生にお礼を言ってください」
アラフォー時代の財津は、1986年開始の『財津和夫のPOPS探偵団』(フジテレビ)という音楽番組で司会を担当していたようですが、人探しをするような番組ではなかったと思います…今回のお便りに心当たりのある方は、宜しければ『虹の向こう側』までご一報ください。
 

ステージで歌わないのは泣いちゃうから?

質問とリクエストのお便りです。
下田「ステージ上で、財津さんは姫野さんに『ビートルズの曲の中で何が一番好き?』と質問されていますよね。それってステージごとに変わりますか?姫野さん、神戸公演では、『スカボロー・フェア』だとおっしゃったと(いう事で、お便りを頂きました)」
財津「いや、これビートルズの曲じゃないですけどね。本当に姫野が『スカボロー・フェア』って言ったんだったら、あいつやばいよ」
下田「そこ、(姫野さんが)天然の証?」
財津「いや、この(お便りの)人の勘違いじゃないかな。だって、『あ、そう』って僕が言うはずないもん。そこで突っ込んでるはずですから」
スカボロー・フェアは元々、イギリスの伝承的な物語・伝統音楽の一種ですが、アレンジされた楽曲としてはサイモン&ガーファンクルの手によるものが良く知られています。

下田「では、(お便りの)質問なんですけど、財津さんは姫野さんが作った曲の中で最も好きな曲はどれですかって」
財津「彼の最初に生まれた子ども、詩歩子(しほこ)ちゃんっていうんですよ。彼女が生まれたんで、書きたくなっちゃって。僕が詞を作りまして、彼が曲を作ったんです。それが『この小さな掌(てのひら)』っていうタイトルなんです。それが僕は個人的には好きです」
下田「へえー」
財津「(姫野に)歌って欲しいんですけどね、ステージで。でも、あんまり歌おうとしないんです」
下田「なぜかしら」
財津「なんでだろうね」
下田「泣いちゃうからかな」
財津「そんな繊細な心を、あいつが持ってるはずないじゃないですか」
下田「(笑)」

財津「難しいからじゃないですか。安部とコラボしたやつ(作品)はよく歌ってますよ。だから僕とのコラボを避けてるのかな。今度、(歌うように)言ってみますね」
下田「聞いてみてくださいよ」
財津「実は前にも言ったことあるんですよ。もう1回言ってみましょう」
さあ、実現するのでしょうか。期待しましょう。
財津「このリクエスト、これも僕と(姫野)のコラボなんですよ。これね、気取ったタイトルがついている」
下田「セルリアンブルー」
ラテン語で「空色」という意味のようです。
財津「僕が歌うならば、こういう詞は作ってないです。姫野が歌うから、私じゃないからいいかって。あいつを気取った男にしてやろうと思って、このタイトルにしました」

今日の一曲はTULIPで『セルリアン・ブルー』。元々はラテン語で「空色」という意味で、顔料の鮮やかな濃い青色を指す言葉としても使われています。
作詞:財津和夫、作曲そしてボーカル:姫野達也。TULIPのアルバム『Halo』(1983年発売)に収録されています。財津の他の作品にもあるように、ここでも青空が悲しみの象徴とされています。
 

僕は虚弱体質

8月30日の福岡市民ホールでの財津のソロコンサートの感想をご紹介します。
財津「新しくなった福岡市民ホールね、初めての体験でしたからね。いや本当に良い音でした。(ファンの皆様に)いやぁ、ありがたいです、本当に。全国から博多まで来ていただけるんです。それが嬉しいですね」
下田「(お便りの朗読:)財津さんがステージでもおっしゃいましたが、30分間歌わなくてつまらない話を何回喋っても大丈夫です、5曲歌って『疲れた~』って言って帰っても大丈夫ですから。みんなが行きます。財津さんが大好きだから、休み休みでもいいからやめないでください」

財津「うわー、本当に嬉しいお言葉なんですけど、当人は大変なんです、本当に…あの小田さまも、小田和正さまも、『もう大変だ』って言ってましたよ。あの人は元気だからいいんですけど、僕は本当に虚弱体質なんです。強い言葉で僕を引率してないでください」
下田「そうですよね、ぼちぼちやっていきますのでね」
財津「ありがとうございます」

次回11月16日の放送は、通常通り18時15分(午後6時15分)からの予定です。
憧れの人との握手について、お話しします。

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