2026年第1回
制作: RKK熊本放送
ディレクター:西川亜也子
不知火海にぽっかりと浮かぶ熊本県津奈木町赤崎地区にある小さな島。「弁天島」と呼ばれる島のてっぺんには漁をする人や地域を見守る「弁天様」がまつられている。
その「弁天様」に感謝の気持ちをささげる年に一度のまつりは1人の女性の手でひっそりと続けられてきた。赤崎地区に住む みかん農家のテル子さん(84)。35年以上続けてきたまつりだが、高齢になったテル子さんは足が不自由になり険しい島の道を登ることができなくなった。
「先祖代々受け継いだ弁天まつりを途絶えさせてよいのか」思い悩むテル子さんのもとに、アーティスト・五十嵐靖晃さんが訪れる。五十嵐さんは2008年から津奈木町で始まった住民参加型のアートプロジェクトで地域の人と交流し関わってきた。テル子さんのことを知り、弁天まつりを地域の人や町外の人とで将来に引き継いでいけるものにしたいと動き出す。
構想から3年。住民との話し合いを重ねて編み出したアートプロジェクトは「海渡り」。表現するのは「弁天様のまなざし」だ。いまも静かに地域に息づく「祈り」の風習にスポットをあて地域の課題に挑むアーティストと住民の取組みを取材した
この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう

























