2025年第7回
制作:RKK熊本放送
ディレクター:鬼塚龍史
去年5月、水俣病の患者・被害者団体と環境大臣との懇談の場で、前代未聞の問題が起きた。
団体側の男性が被害について訴えている最中に「持ち時間が過ぎた」として環境省の職員がマイクの音量を絞ったのだ。この問題は大きく報道され、国の対応を疑問視する声が相次ぎ、環境大臣は謝罪するに至った。
このマイクオフ問題をきっかけに、環境省は水俣病関係団体との懇談の場を再設定し、対話の姿勢をみせた。しかし、1年後に国から示されたのは団体側が求めた回答とは程遠い内容だった。
番組ではマイクを切られた1人で、水俣病の認定制度の矛盾を訴える未認定患者の松﨑重光さん(83)と水俣病の公式確認のきっかけとなった田中実子さん(72)を取材。そこには苦しみを抱えながらも生を灯す人たちの姿があった。
水俣病特措法に盛り込まれた、国が負うべき「あたう限りの救済」とは。
公式確認から70年近くが経つもいまだ解決しない水俣病問題と水俣病患者・被害者たちの今をみつめる。






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