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春も熱中症に注意!「暑熱順化」が重要 福岡

「こどもの日」の5日も、晴天に恵まれ気温が上がりました。気をつけたいのが「熱中症」です。夏場をイメージする人も少なくないと思いますが、実は、気温が上がり始める春にも注意が必要です。春の熱中症を防ぐにはどうすればいいのか、キーワードは「暑熱順化」です。


●記者リポート「正午過ぎの大濠公園です。きょうは天気がよく日ざしも強くて、少し立っているだけでも頭が熱くなります」

晴天に恵まれた今年のゴールデンウィーク、福岡市の大濠公園も家族連れなどで賑わっていました。外に出かける人も増える中、この時期に気をつけたいのが「熱中症」です。

●街の人「急に暑くなったなっていう感じはします。10分か15分ぐらいに1回は、麦茶を飲むように休憩を取るようにさせています。暑くなるので体もしんどいし、子供がやっぱり心配ですね」

気象庁が先月発表した長期予報によりますと、西日本の5月の平均気温は、平年よりも高くなる見込みです。熱中症は夏場に多いと思われがちですが、福岡県で去年、熱中症の症状で病院に運ばれた人は5月だけで71人に上りました。

●やまもとホームクリニック 山本希治院長「気温が高くなったり低くなったりすると、なかなか慣れるのに時間かかると思いますので、この季節の変わり目、今からの季節は気をつけないといけない」

暑さに体が慣れていないときに、急に気温が上がると、熱が外に逃げにくくなり熱中症のリスクが高まります。新型コロナの影響で、自宅で過ごす時間が増えたこともあり、山本医師は、適度な運動などで日ごろから汗を上手くかくことが大切だと話します。

●山本希治院長「運動ができない方、高齢者の方はお風呂ですね。入浴して、できるだけ発汗を促していただくというのが、暑さに対して慣れていただくための良い方法ではないかなと思っています」

暑さに体を慣れさせる予防法は「暑熱順化」と呼ばれています。福岡市消防局では、隊員が熱中症にならないよう、毎年この時期から暑熱順化訓練を実施しています。

隊員たちは、あえて通気性のない防火服を身につけ、10キロを超えるボンベを装備した状態で約1時間のトレーニングに臨みました。

●訓練を行った隊員「ものすごく暑いです。汗は開始10分で、びちょびちょです。濡れてないところがないくらい」

一般の人にここまでハードな運動は必要ありませんが、環境省は、30分程度のウォーキングなどを継続して行うよう呼びかけています。

●南消防署 阿部哲也消防司令「暑い7月に向けて、体を徐々にならしていくトレーニング。慣れるまでに時間がかかるので、大体4月下旬ごろから長い時間かけて夏に向けてトレーニングしていく。体を慣らしておくことと、こまめな水分補給と時間が空いたときは日陰などで休憩を取ることが大事」

一方、福岡市の「天神ロフト」には、洋服に吹きかけて冷たさを持続する商品など、早くも暑さ対策のコーナーが設けられました。どこでも涼むことができるモバイルファンは、鏡がついているものなど、機能がプラスされた商品が人気だそうです。

●記者リポート「私がつけているマスクは、サーキュレーターが中についているんです。中の空気がこもらずに循環されている感じがして、心地良いです」

クリップで取り付けるだけで、マスク生活を快適にしてくれます。繰り返し使える首にかけるタイプのリングもあります。

●天神ロフト販売促進担当 岩崎弥生さん「凍らせると結露が気になったりですとか、冷たすぎて凍傷になってしまったりですとか、そういう心配があるんですけれども、常温の少しひんやりするっていう状態をキープすることで、首元を冷やす新アイテムなんです」

NASAが開発した特殊素材を使用していて、冷凍庫に入れなくても28℃以下の環境で自然に凍結し、約2時間ひんやりを保つ商品です。
「夏はまだ先」と油断せずに、適度に体を動かしたり便利なグッズを活用したりして、熱中症を予防しましょう。

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