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「侍ジャパン」プロ野球選手がボートレーサー転身 野田昇吾さん(29)のデビュー戦

プロ野球選手として、「侍ジャパン」のメンバーにも選ばれた男性が今月、プロのボートレーサーとしてデビューしました。その人は、福岡県糸島市出身の野田昇吾さん。半年間で20キロ以上の減量をし、狭き門をくぐり抜けた野田さんの第二の人生がスタートしました。  

ボートレーサー養成所の131期生

デビュー戦の前日、スーツ姿でレース会場に入った野田昇吾さん。9月の卒業から1か月半、すっかり髪形も変わっていました。
野田昇吾さん「ここまで来られたのは家族の支えだと思っているので、『ここからは自分の力でレーサーとして頑張っていきます』と家族に伝えてきました」
野田さんの挨拶「おはようございます!ボートレーサー養成所131期を卒業しました。番号5259埼玉支部新人の野田昇吾と申します。新人らしく頑張っていきますので、ご指導のほどよろしくお願いします」

レース前日に抽選会

ボートレースは、試合の前日に選手が乗るボートとモーターの抽選会が行われます。性能の善し悪しや相性は運次第。野田さんがデビュー戦で扱うボートも決まりました。先輩レーサーたちとの勝負を前に機材の整備、そして練習を兼ねた試運転を行います。
野田昇吾さん「レースなので、もちろん負けたくないという気持ちも持ちながら、先輩に迷惑をかけないように、しっかり走っていきたい」

「侍ジャパン」メンバーにも選出

糸島市出身の野田さんは、2016年から西武ライオンズで中継ぎ投手として活躍。167センチとプロ野球選手としては小柄ながら、2年目には侍ジャパンのメンバーにも選ばれました。
しかし、けがなどの影響もあり2020年のオフに現役を引退。すると、「プロスポーツ選手」としてもう一花咲かせたいと、元々興味があったボートレーサーへの挑戦を決意します。

半年間で減量23キロ

今年9月プロのボートレーサーに

デビュー戦当日、球界からエール

28歳にして人生の再スタートを切ります。養成所生活は、時間が分単位で管理される厳しいものでした。
ボートレーサー養成所 高野誠教官「危険を伴う競技でありますから、自分の命だけでなく他人の命もかかっていますので、ルールを守るとかそういった部分で厳しくなってしまう」
50人以上いた同期は、1年間で半分以下に減少。その中で野田さんは6度の試験を突破し、今年9月に晴れてプロのボートレーサーになりました。

デビュー戦当日、球界からエール

そして、デビュー戦当日。新人レーサーは、先輩のボートの準備を手伝うのも仕事の一つ。朝から大忙しで緊張する暇もありません。そんな野田さんに球界からエールが届きました。
ホークス 千賀滉大投手「『レーサーになったら買わせてもらいます』って連絡を送りました。
プロ野球時代から親交があった千賀投手は自身のツイッターで、「野田くんがんばれ!」と投稿。さらには…なんと、同じ福岡県出身の新庄剛志ビッグボスからの祝い花が。「プロ野球界の代表として圧倒的な走りをみせつけろ!」新庄さんらしい熱いメッセージが届けられました。

球界からの後押しを受け、いよいよその時が近づきます。

いよいよデビュー戦

野田昇吾さん「お久しぶりです」 西武ライオンズ前監督 辻発彦さん「よかったな。興奮しちゃったよ」
西武ライオンズ時代の恩師・辻前監督がレースを見に来ていました。
西武ライオンズ前監督 辻発彦さん「本当2着に上がった時はビックリしました。行けーとかいったけど。野球を辞めてから、ここに来るまでに本当にすごく苦労したと思うんでね。無事に終えてくれればという思いでいたんですけど、見事な完走だったと思います。1年でも長くこの道で頑張ってほしいと思います」
野田昇吾さん「『よかったよ!』って、普段はベンチであまり声を出さないけど、きょうはたくさん声でちゃったよって言って頂きました。ボートレーサーとしてのスタートラインだと思っていますので、ここから一走一走大事に走って、しっかり経験を積んで、お客様に喜んでもらえるような選手になりたいと思います」
レース実況「6コース、きょうがデビュー戦です。野田昇吾、埼玉西武ライオンズからボートレーサーに転身。6コースからスタートです」
一番手前・緑のボートが野田さん。うまくスタートを切りました。
レース実況「真ん中を割ってきたのは6番の野田。野田が2番手争いまで持ち込んできました」
1つ目のターンを見事に決め、一気に2位まで浮上します。ところが、相手は百戦錬磨の先輩たち。2つ目のターンで弾かれてしまいます。それでも、何とか食らいつきますが…デビュー戦は4位でフィニッシュしました。
野田昇吾さん「養成所と違って、またプロの世界でこうして走ることができたので、今はものすごくレベルの高さを感じています」
そして、この後うれしいサプライズが…

プロ野球時代の恩師がサプライズ

野田昇吾さん「お久しぶりです」 西武ライオンズ前監督 辻発彦さん「よかったな。興奮しちゃったよ」

西武ライオンズ時代の恩師・辻前監督がレースを見に来ていました。
西武ライオンズ前監督 辻発彦さん「本当2着に上がった時はビックリしました。行けーとかいったけど。野球を辞めてから、ここに来るまでに本当にすごく苦労したと思うんでね。無事に終えてくれればという思いでいたんですけど、見事な完走だったと思います。1年でも長くこの道で頑張ってほしいと思います」
野田昇吾さん「『よかったよ!』って、普段はベンチであまり声を出さないけど、きょうはたくさん声でちゃったよって言って頂きました。ボートレーサーとしてのスタートラインだと思っていますので、ここから一走一走大事に走って、しっかり経験を積んで、お客様に喜んでもらえるような選手になりたいと思います」

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