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涙と笑顔の氷菓子~老舗製飴店の再起~

ビジネス

創業100年以上の熊本市の近藤製飴本舗。住宅街にあるこの店は、飴とその飴を原料に混ぜ込んだかき氷とアイスキャンデーが人気だ。
3代目の近藤弘毅さん(50)と両親、妻は昔ながらの機械を使い、変わらぬ味を提供していた。特に夏は大勢の子どもたちが小銭を握り締め、アイスキャンデーなどを買いに来、賑わいを見せていた。そんな熊本の夏の風物詩ともいえる光景が熊本地震で一変した。建物は傾き、工場は倒壊。機械も家財道具もすべて失った。
「店を再建すべきか」悩む弘毅さん。「とりあえず生活のために何かしなければ」と、地震の翌年に、キッチンカーを購入し、イベント会場などでからあげの移動販売を行った。その中でやはり思うのは、やはり昔の店のこと。地震から2年。常連客からの多くの励ましが弘毅さんの背中を押し、ついに店の再建を決意。弘毅さんは、「再び子どもたちがたくさんやってくる店舗を作りたい。地震を経験したからこそ、共に助け合う大切さをこの場所から作り出したい」と新しい店舗に期待を込める。
そしてようやく完成した新店舗でかき氷とアイスキャンデーの試作を開始したのは地震から3年後。久しぶりに作るかき氷はうまくいくのか。無事に営業は再開できるのか。そこに至るまでの道のりを追った。
(製作:RKK熊本放送 / 鶴戸 良子)

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