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全国各地の地鶏を使った関東スタイルの焼鳥をおまかせで

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那の川に近い高砂の南側エリアに、居酒屋や洋食屋などの飲食店が集まる一角があります。その中のひとつ「焼き鳥 貴」は、福岡の焼鳥好きから一目置かれている店。大将の細永貴志さんは「手に職を付けたい」と料理修業のために東京に行き、そこで出会ったのが三軒茶屋の名店「床島」でした。福岡ではなかなか食べることのできない関東スタイルの焼鳥に魅了されて5年程修業した後福岡に戻り、2013年高砂に開業しました。

貴店内

他の焼鳥店と大きく違うのがその提供方法です。注文はおまかせで、約25種類もある串焼きからストップをかけるまで焼いてもらうのが基本スタイル。串揚げ屋では見かけますが、福岡の焼鳥店ではあまり聞いたことがありません。
珍しいのは提供スタイルだけではありません。使っている鶏も兵庫県の「高坂鶏」をメインに、高知県産の「土佐はちきん地鶏」、鹿児島県産の「さつま知覧鶏」など、全国各地の希少な地鶏を厳選。特に「高坂鶏」は全国的に知られる高級ブランド鶏で、丸鶏から様々な部位を捌いて提供しています。

貴01 貴01

カウンターに着き、ビールを飲みながらしばし待つ間に焼き台から炭の香ばしい匂いが流れてきます。おまかせの焼鳥は高坂鶏の「ささみワサビ」に始まり、「ソリレス」や「リードボー」「ちょうちん」など、他店ではなかなか食べることができない希少部位が続々と登場して、いきなりテンションが上がります。
写真の「ソリレス」はももの付け根にあたる筋肉の部位で、噛みごたえのある引き締まった肉質。土佐備長炭を使ってパリッと香ばしく焼かれた皮目からジューシーな肉汁があふれ出てくる焼き加減も絶妙で、細永さんの技術の高さがわかります。
その見た目から「ちょうちん」と呼ばれるのは、卵の形になる前の卵黄とそのまわりの部位。トロリとした濃厚な卵とタレの風味が重なり合って、一度食べるとクセになる美味しさです。これまた大変希少な部位なので1日に提供できる数には限りがあり、食べられたらかなりラッキーですよ。

貴03 貴04

鶏以外にも新鮮な野菜や厚揚げなど、途中に口直し的な串物が挟まれます。その中の1本が、もっちりとした食感のイタリア産「スカモルツァチーズ」。燻製にされたチーズを炭火で焼くことでさらに香りが立ち、ワインにもよく合う逸品です。
高坂鶏のいろいろな部位を混ぜた「つくね」は、丸鶏を一羽捌いているからこそ作ることができる、ある意味贅沢な一本といえます。炭火でふっくら焼き上げた中に、鶏肉の旨味がギュッと詰まっています。他にも「ひざ」や「そで」「ぼんじり」といった珍しい串が食べられるので、気になる部位があれば頼んでみましょう。

貴05 貴06

約25種類の串物を全種類制覇した猛者もいるそうですが、10本も食べればかなり満足できます。どのタイミングでストップをかけるかは難しいところですが、シメのご飯物が食べられる程度にはお腹に余裕を持たせておきたいものです。ご飯物は「そぼろ飯」「TKG」「とり茶漬け」「鶏だしぞうすい」(各660円)など。今回はサラッと食べられる茶漬けを選び、大満足で関東スタイルの焼鳥を堪能しました。

貴外観
店舗名:焼き鳥 貴
ジャンル:焼鳥
住所:福岡市中央区高砂2-13-7ミカミビル1F
電話番号:090-5471-5983
営業時間:18:00~OS22:30
定休日:不定
席数:カウンター12席
個室:なし
メニュー:焼鳥おまかせ(1串)200円~、そぼろ飯、TKG、とり茶漬け、鶏だしぞうすい各660円
URL:https://www.yakitori-taka.jp

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この記事を書いたひと

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