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【観光客必見】福岡屋台の名物!焼きラーメンと豚骨ラーメンが美味しい屋台3選

山内亜紀子

今では通常の屋台ラーメンと並び、屋台メニューの中でも定番化している「焼きラーメン」。一口に焼きラーメンといっても、屋台ごとに味も見た目も違います。今回は、そんな焼きラーメンにスポットを当ててピックアップしました。屋台の豚骨ラーメンも一緒に紹介しますので、参考にしてくださいね!

福岡屋台の名物、焼きラーメンって?

「焼きラーメン」とは、その名の通りラーメンを焼いた料理です。福岡市中央区天神の「小金ちゃん」が発祥と言われていますが、今ではサイドメニューに焼きラーメンを提供している屋台も多く、福岡屋台の人気メニューのひとつとなっています。
また、福岡を代表する人気メニューということで、インスタント麺としても販売されています。『博多屋台風焼きラーメン』『うまかっちゃん 博多焼きラーメン』、『博多発祥焼きラーメン』、『焼きラーメン スパイシーとんこつ味』、『サッポロ一番 博多名物焼きラーメンとんこつ味』などがあり、焼きラーメン発祥の「小金ちゃん」からは『小金ちゃん焼きラーメン』が商品化されているので、実は家庭でも楽しめるのです。

焼きラーメンはお店ごとに特徴がある

発祥と言われる小金ちゃんはどて焼きのタレを入れたもんじゃ焼きに近いものですが、屋台によっては野菜たっぷりの焼きそばに近いものなどを焼きラーメンとして出しているところも。

各々の焼きラーメンを考案し各屋台の味がある焼きラーメンですが、豚骨スープを使うところが共通点のようです。

もちろん、焼きラーメンを提供している屋台では、通常の豚骨ラーメンも食べられます。どちらも、屋台によってこだわりがある麺やスープを使っているので、焼きラーメンだけでなく豚骨ラーメンも味わってみてくださいね。

焼きラーメンも豚骨ラーメンも美味しい屋台3選

今回は焼きラーメンメニューが軒を連ねる天神エリアから抜粋しました。

1.小金(こきん)ちゃん

創業して55年になる老舗屋台。焼きラーメンが生まれたきっかけは、オープンした当時に生麺が残っていたことと、夏に“暑いからスープを飲みたくない”というお客さんの声があったから生まれたメニューだそうです。

ご両親がはじめた屋台を、現在は二代目で娘さんの村上(旧姓小金丸)さんと、三代目の息子さんでやっています。

ちなみに、人気店なので行列になることも多いことから、観光客の人が焼きラーメンを電車や飛行機の時間を気にして諦めたりしなくていいように、屋台の近くに店舗の小金ちゃんを出したそうです。時間がない時は店舗で味わうのもよいかもしれません。
小金ちゃんの焼きラーメンは、屋台中央の鉄板で豚肉、にんじん、かまぼこ、玉ねぎ、もやしを炒めている間に、ラーメンの麺をやわらかめに茹でるそうです。

ちなみに、やわらかめでないと麺がスープを吸わないとのこと。麺を加え、豚骨スープを入れます。ソースと最後にどて焼きのタレを入れて完成。からしを加えるとより一層美味しくなります。
焼きラーメン 780円
見た目はもんじゃ焼きに似ている小金ちゃんの焼きラーメンですが、現在は、先代のご両親の味を受け継いた女将さんと息子さんが、当時から変わらない焼きラーメンを提供してくれます。
ラーメン 600円
小金ちゃんの豚骨ラーメンは、さっぱりしていてコクがあるスープに細麺のシンプルなもの。女将さんがいつの間にかティッシュを用意してくれていたりと、気配りも完璧!

まずは小金ちゃんから、焼きラーメンの歴史を味わうのもおすすめです。

小金ちゃん
・住所:福岡市中央区天神2-14 三井ビル裏親不孝通り入口[MAP] ・電話:090-3072-4304
・営業時間:18:00~翌1:00(金土~翌2時)
・休み:日曜
・席数:12席

2.雲仙

福岡銀行本店裏にある青いのれんが目印の雲仙は、なんと70年前に創業。「雲仙」という名前は、雲仙出身の創業者から、先代(現在の大将のお父様)が引き継いだとき、新しくのれんをつくるのに3ヶ月かかると聞いたので、「雲仙」という名前もそのまま引き継いだそうです。

先代から受け継いだ、元フレンチのシェフでもあった大将は、ラーメンをはじめメニューの味に納得がいかず、全メニューをリニューアル、その時に焼きラーメンも生まれたそうです。ただし、最初の頃の焼きラーメンは、常連のお客さんに頼まれた時にだけつくる裏メニューだったそうです。

発祥の店が他にあるし、大将は通常メニューに載せるつもりはなかったのですが、焼きラーメンが流行ってきた時に、一緒に屋台を営業していたお母さんから“ゴールデンウィーク中だけでも出さんね”と言われ、期間限定ならとメニューに載せたところ、ゴールデンウィークが終わっても“このまま定番メニューに!”とお母さんが譲らず、そのまま定番メニューになったのだとか。
焼きラーメン 750円
雲仙の焼きラーメンは、たっぷりの野菜とモツが入った、麺もしっかりコシがある焼きそばタイプの焼きラーメン。〆にぴったりで雲仙の焼きラーメンを目当てにくる人もいて、今では看板メニューのひとつになっています。
ラーメン 600円
雲仙のラーメンは、背骨と頭の骨を使った豚骨スープがベースで、あっさり上品な味。細麺で喉越しもいいので、焼きラーメンもおすすめですが、雲仙のラーメンもぜひ味わってほしいです。

また、フレンチで料理の基礎を学んだ大将なので、福岡屋台の定番メニューに加え、洋風メニューなども多彩!
「牛サガリステーキ」や「特選和牛ホルモン」、「せせりと野菜のトマト煮」、「小柱・アスパラバター」や「串焼き」、「お茶漬け」まで!焼きラーメンもおすすめですが、どのメニューも美味しくて何度も通いたくなる味で、常連さんが多いのも納得。

青いのれんを目印にぜひ一度行ってみてくださいね!
雲仙
・住所:福岡市中央区天神2-13-1 福岡銀行本店前 [MAP] ・電話:090-8625-9512
・営業時間:19:00~0:00
・休み:日曜
・席数:11席

3.あほたれーの

今年創業50周年を迎えた「あほたれーの」。創業時は「あほたれ」という名前でやっていたが、本当にあほばっかりくるので「れーの」をつけたらちょっとかわいくなるんじゃないかと思って、後から「れーの」をつけたそうです。20年前ぐらいに警固神社の前から現在の大丸前に移転しました。

あほたれーのの焼きラーメンは、40年ぐらい前に残ったラーメンがあり、お客さんから「焼きラーメンやってよ」と言われたことがきっかけ。もともと天ぷらの屋台だったので、天ぷら用の余った野菜を使い焼きラーメンを作ったのがはじまりだそうです。
焼きラーメン 850円
焼きラーメンに使っている野菜は、問屋さんから仕入れている、新鮮さにこだわった糸島野菜だからしゃきしゃきで野菜のうまみとスープ、麺が絶妙なバランスで絡み合い、ボリュームもたっぷり。焼きラーメンだけでなく「焼きそば」「焼きちゃんぽん」「ナポリタン」「たらこスパゲティ」などその他の麺メニューも豊富。
ラーメン 500円
ラーメンは、コクのある濃厚な豚骨スープなのにこってりしておらず、あっさり系。ねぎとごまがたっぷりで、製麺所に発注しているオリジナルの細麺と合わせてこちらも絶品。50年味を変えていないそうです。

昔はラーメンよりうどんがウリだったそうで、ラーメンはあとからメニューに入ったんだとか。常連になって仲良くなったらうどんも作ってくれます。

2023年は大刀洗の農園さんの野菜を使った新鮮メニューを考えているそうなのでお楽しみに!
あほたれーの
・住所:福岡市中央区天神2-2-67 大丸前 [MAP] [MAP]
・電話:080-5247-9819
・営業時間:18:30~翌3時
・休み:月曜
・席数:10席

各屋台それぞれの「焼きラーメン」はどれもおすすめ

焼きラーメン発祥の「小金ちゃん」から、いまや看板メニューとなった「雲仙」、野菜にこだわる「あほたれーの」の焼きラーメンを食べ比べましたが、それぞれ作り方や材料も違い、もちろん味を違うのですべてがオリジナルの焼きラーメンでした。

博多屋台の「豚骨ラーメン」もおすすめですが、この機会に「焼きラーメン」の食べ歩きをしてみるのも楽しいかもしれません。各屋台こだわりの焼きラーメンをぜひ味わってくださいね。

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この記事を書いたひと

山内亜紀子

福岡の情報誌とWEBメディアにて編集・ライターを勤めた後、現在フリーの広報、ライターとして主に映画、グルメ、旅行、イベント等のコラムを執筆中。