家族で、接待で、友人との食事会で、いつものランチよりちょっと贅沢に。ゆったりとした時間を過ごしたい方にオススメのランチシリーズ。第6回目は箱崎の閑静な住宅街にあるフランス料理店「J’ai faim(ジェファン)」に伺いました。

創業以来、地元の人を中心に愛されている「J’ai faim」。肩肘張らずにフレンチを楽しめる雰囲気に加え、値頃感と満足感のあるメニューが評判を呼び、最近では遠方から訪れる人も増えています。

ここで腕を振るうのは、原田祐介シェフ。福岡市・舞鶴にある老舗「BISTRO CHEZ LAPIN(ビストロ・シェ・ラパン)」で修業し、その後ホテルや神戸のフランス料理店を経て、2015年に独立開業されました。
原田さんに料理への思いを伺うと、「自分の大切な人に食べてほしい料理をつくっています」とのこと。素材の個性と旬のおいしさを最大限に生かしながら、やさしく丁寧に調理された料理の数々。奇をてらわず、流行を無理に追わず、常に自然体のおいしさで楽しませてくれます。

今回いただくランチは、6種類あるメニューの中から、2,800円の「プチランチコース」をチョイス。アミューズ、前菜、魚介料理、肉料理、デザート、ドリンクが提供され、しっかりとした満足感が感じられるラインナップです。それぞれの料理の内容は季節や仕入れにより異なります。
アミューズではスープが登場。この日は、「糸島産の新玉葱のポタージュ」でした。新玉葱ならではの甘味がしっかりと感じられます。コースはいずれもスープから始まりますが、これも原田さんならではのこだわり。「コース料理を食べ慣れない方が、“これはどうやって食べるんだろう…”と迷わないように」と、誰もが食べやすいスープを1品目に提供するのが定番になったそうです。

次に提供されたのは前菜「地ダコのマリネ」。糸島で獲れたタコをフランスの塩とレモンでマリネして、爽やかでさっぱりとした味わいに仕上げています。

この日の魚料理は、「甘鯛の鱗焼き」。鱗のある表面のサクサクとした歯触り、そして身のふっくらとした食感のコントラストが鮮やかです。下に添えられたリゾットは、魚介の出汁で炊き上げ、風味良く仕上げられています。このリゾットも、ご飯が食べたいというあるお客様の声に応えたいと、原田さんのやさしさから生まれ、定番化したもの。この柔軟さと懐の深さが地元で親しまれるお店たる所以なのかもしれません。

メインのお肉料理は、「宮崎県産きなこ豚のロースト」です。丁寧に焼き上げた豚ロースはしっとりとやわらかく、糸島産野菜のグリルも彩りと味わいを添えています。この日は、マデイラ酒を使った贅沢なソースがさらに素材の旨みを引き立てていました。

デザートは、「トンカ豆のブランマンジェ」。トンカ豆の華やかな香りが心地良いブランマンジェに、コーヒーを効かせたアングレーズソースを添えた一品です。それぞれの豊かな香りが美しく調和。食後のドリンクと合わせて、デザートまでしっかりと堪能することができました。
店名に冠する「J'ai faim」とは、フランス語で「お腹が空いた」の意味。これは、原田さんの幼い頃からの口癖に由来しているそうです。そんなチャーミングなエピソードも、自然体の料理を提供するジェファンらしさを形づくっているのではないでしょうか。
気取らずゆっくりと、おいしい食事に舌鼓を打つ贅沢な時間。ちょっと贅沢したいランチタイムこそ、気分を変えて箱崎まで少しだけ足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?
ジャンル:フランス料理
住所:福岡県福岡市東区箱崎3丁目13-2 アーバンビュー21
電話番号:092-632-1123
営業時間:11:30~OS13:30/18:00~OS21:00
定休日:不定
席数:テーブル14席
個室:なし
メニュー:【ランチ】本日のランチ(平日限定※席の利用は1時間制)¥1,800、お任せランチコース¥4,500、お任せフルコース(要予約)¥8,800ほか
【ディナー】ディナーショートコース¥4,500、和牛ディナーコース¥6,600、スペシャルコース(要予約)¥13,200~ほか
URL:https://www.instagram.com/kesuuyu_daraha/
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