PageTopButton

燃える石と緑の煉獄 ~西表炭坑の記憶~

2019年第17回
制作:RBC琉球放送
ディレクター:井上 真喜

日本最後の秘境と言われ、世界自然遺産の候補地として知られる西表島。
豊かな自然を求めて毎年たくさんの観光客が訪れますが、かつて石炭の産地として脚光を浴びていたことはあまり知られていません。
西表で石炭の本格的な採掘が始まったのは明治19年。大正時代に全盛期を迎え、「一度入ったら二度と生きて帰れない」と恐れられていました。いったい何が起こっていたのか?ジャーナリストの三木健さん(79)は、関係者を探して話を聞くことから始め、西表炭坑の歴史を掘り起こしてきました。証言からは炭坑夫たちを奴隷のように扱い、多くの死者を出していた実態が浮かび上がります。
現在、炭坑のことを覚えている人は少なくなり、遺構はジャングルに飲み込まれ、失われつつあります。今回番組では三木さんが西表島を再び訪れ、地元の人たちに炭坑の話を語り継ぐ様子を取材。三木さんが録音した関係者の音声データと共に約80年に及ぶ西表炭坑の歴史を紹介します。貴重な証言データがこれほど多くテレビで公開されるのは初めてのこと。日本の近代化を支えた石炭産業の裏で、人権を奪われ犠牲になった数多くの人たちがいたことを実感させます。

各局の放送予定

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう

radiko 防災ムービー「いつでも、どこでも、安心を手のひらに。」