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生きて“カエル”~海軍士官が書き残した書~

2016年第5回
制作:OBS大分放送
ディレクター:堀 公一

太平洋戦争開戦直後の1941年12月下旬。 別府市の料亭「なるみ」に海軍の隊員たちが集まった。真珠湾攻撃の祝勝会だった。 この祝勝会には、第一撃を投下したとされる高橋赫一海軍少佐らが参加。 このとき、料亭の亭主にお礼として、機密だった真珠湾の写真をひそかに手渡した。 その写真とともに残したのが、「一撃必中」と書かれた書であった。

これ以降、なるみを訪れた海軍士官らは料亭に書を残すようになり、1944年末までに300人以上の隊員の書が残されている。 「必中」や「撃沈」など威勢のいい言葉が並んでいるが、中には文字では表せない隊員の思いを描いたものもある。

  「カエル」の絵。生きてふるさとに戻ることを絵に表したとされ、当時は、決して言葉にはできなかった思いを描いていると推察される。当時、海軍中尉だった細谷孝至(94)はこうした書は、遺書代わりにもなったという。 料亭に残された書を通じて、当時の隊員の思いを伝える。

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