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食ってみな、飛ぶぞ!大人の秘密基地はスパイスの香りと好奇心で溢れていた‼︎

スパイス"ラボ"(=研究室)、おまけにアジトだと?ふむふむ、きっと我々の楽しいスパイスライフを脅かすマッドサイエンティストが幅を利かせているに違いない...本拠地に潜入捜査か...

望むところだァァァァァア!

...そう思っていた自分が恥ずかしい!

まさか夢のアジア旅行が待ち受けていただなんて。
こちらのお店で食べられるのは、数カ国のカレーが一度に楽しめる多国籍プレート。内容はその都度変わりますが、この日はパキスタン、タイ、インドの三カ国。
まずはパキスタンのチキンカラヒ。カラヒ=鍋(現地では中華鍋に似たもの)という意味で、鉄鍋でたっぷりの玉ねぎとトマト、丸鶏をコトコトよーく煮ていくカレーです。スパイス使いもシンプルなので、ガラまで使う丸鶏の様々な部位から染み出す旨味をダイレクトに感じられて嬉しい‼︎
タイはグリーンカレー。これは日本人でも親しみのあるカレーですよね。店主の牟田さんは大の釣り好きで東京の雑誌から取材が来るほどの腕前。この一皿にも自ら釣った魚介類がふんだんに使われていて、まるでアクアパッツァやブイヤベース並に海のお出汁が濃厚なんです。
ココナッツミルクが口の中を優しく包み込み、レモングラスがフワッ。あまりの芳しさに、温めている鍋前のカウンター席が女性ファンに人気な理由がよく分かります。
そして、インドはポークビンダルー。
これは今じわじわと注目されている、西インド・ゴア地方発祥の酸っぱ辛いカレーです。
基本赤ワインビネガーとスパイスで豚肉をマリネしカレーにしていくこの料理、ビネガー類は多くても2種類組み合わせるくらいですが、アジト流ではなんと6~7種類!フルーティなもの、コクがあるもの多角的な酸味が複雑に混ざり合い、更に寝かせる事によってツンとせずまろやかに仕上がっています。

ニンニクのパンチや辛味、特徴的なクローブ(甘苦い香りのスパイス)の風味も穏やか。ビンダルーデビューにはもってこいかもしれません。

一見ワイルドな盛り付けに見えますが、食べていると色味や配置、味のバランスが良く考えられているのが分かります。スプーンでそれぞれの国境を越える際、種類豊富な副菜達との化学反応によりどのルートを通っても楽しいサプライズが用意されています。"美味しい"に加えて"楽しい"で心まで満足。コロナ禍において何より嬉しい一皿です。

料理上手なお母様の影響で子供の頃から様々なレシピを独学でマスター。

実家は代々建築金物店を営み、自身も家業を継いでいる牟田さんですが、本業の傍ら店を出すか否か悩んでいた際に背中を押してくれたのもお母様だったそう。

仲睦まじく厨房に並ぶ姿にまたほっこり。美味しさを更に引き立てるプライスレスなトッピングサービスです。
内装・外装全て自身で作り上げたというシックで男らしい空間。シャンデリアやDJのターンテーブル、釣り道具が面白く調和する様はこの店のカレーさながら好奇心の塊です。

"自分を愛してくれる仲間達が鎧を脱ぎ捨て素顔になれる場所を作りたい"

そう話す牟田さんの少年のような瞳がとっても印象的でした。
まさにアジト。

ストレス社会で戦う戦士達よ、週に一度のスパイスチャージで鋭気を養ってみてはいかが?

店舗情報

店名 SPICE LAB☆ajito☆
住所 福岡市南区大橋2-25-13 ベルメゾン大橋103
営業時間 毎週水曜日 ※変動あり。
詳細はInstagram @ajito5160 にて。
予約はDMのみ。

ライタープロフィール:たける(スパイス香辛料ソムリエ)
Instagram:@take_yan78 年間1000皿以上のカレーを食べ歩くカレータレント。自らも店を開くほどカレーの虜になっている。

【出演情報】

RKBテレビまちプリ 10:25~11:30放送(月・水・木・金曜 担当)
※ カレー探偵は木曜日放送
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