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世界よ!これが北九州ラーメンだ

今一番勢いのある一派『石田一龍』グループ

人気ラーメン店が一堂に会し、来場者の投票でグランプリを決める「北九州ラーメン王座選手権」。2日間で延べ3万2千杯を売り上げるこのモンスターイベントで、2019年、大会記録最多の4917杯を売り上げ、3度目の優勝を果たした強者がいる。いまや北九州を代表する一大勢力『石田一龍』グループだ。

「食べている最中に旨いのは当たり前。大事にしているのは食後の心地よい余韻」。グループの創業者で代表の新森さんは、自身のラーメンをそう語る。帰りの車の中で口の中に花開く、ほのかな豚骨フレーバー。「その芳醇な香りが忘れられない」と多くの常連さんは言う。多い日で300~400杯分を炊き上げるスープは、骨の配合や煮込み時間で濃度を変えた『濃厚』と『屋台』の2種類をラインナップ。丁寧に下処理をしたげんこつと頭骨を16時間かけて炊きあげ、香りや色を見極めながら、焦がす一歩手前まで混ぜ合わせる。さらに、その日に炊きあげたフレッシュなスープに僅かな雑味を加えて一晩熟成させ、コクと旨みを凝縮させる手間のかけよう。「旨いスープのためなら時間もコストを惜しまない」ラーメンにかける職人のプライドが、この一杯に注ぎ込まれている。

北九州ラーメンの歴史を切り開く男達

不眠不休で生み出した伝説の2つのスープ

「お客さまを一杯と数えず、一人ひとりに向き合って、心を込めて提供する」のが、ラーメンの味はもちろん接客の心地よさでも群を抜く『石田一龍』の信念だ

『石田一龍』の歴史は2008年、新森さんが28歳の頃、先代の『久留米ラーメン一龍』を継いだことに始まる。ラーメンづくりも経営も未経験。最初の数年間は、一日に数十杯しか売れない日もあった。その頃の新森さんを支えたのが現在『石田一龍 まこと家』を経営する、老舗製麺所『安倍製麺』の代表・安倍さんだ。

新森さんが店に泊まり込んで試作したスープを安倍さんが試食し、二人三脚で生み出したのが『濃厚』と『屋台』2つのスープ。そのスープを引っさげて参戦した「北九州ラーメン王座選手権」で2013年に優勝。屋号を『石田一龍』に改めた。その後の快進撃は記憶に新しい。6年前に『まこと家』がオープン。2018年には『門司店』と『飯塚店』が加わり、今年の1月には、新たなFC店『若松高須店』、2月には初の県外店『大阪天満店』が加わり、その名は九州外にも轟いていった。人気店がゆえ、ゲストの期待値も当然高い。時には厳しい意見を耳にすることもあるが、そんな時に発揮されるのが『石田一龍』のチーム力。すぐさま全店情報を共有し、改善を行う。新森さんに、慢心はない。なぜなら「どん底からスタートした自分がここまで来れたのは、応援してくれたお客さんやスタッフのおかげだ」と心底思っているからだ。「何ひとつ打ち込めるものがなかった自分がラーメンをつくることで人を喜ばせることができた。そのことが自分の原動力になっています」。

それぞれが仲間であり、お互いを高めあう良きライバルでもある

歩みを止めないのにはもうひとつ理由がある。それは、名店が多いにも関わらず、博多ラーメンや久留米ラーメンのような知名度を持たない「北九州ラーメン」の存在を全国に広めるという大きな夢。その使命を背負って立つ覚悟があるから、現状に満足することなく、常に進化することをやめないのだ。そんな新森さんの熱き情熱に心打たれて、今日も、多くの優秀な職人が『石田一龍』に集まってくる。その活気あふれる様子に、新森さんの夢が叶う日はそう遠い未来ではないと確信した。

店舗情報

店名 石田一龍 本店
住所 北九州市小倉南区下石田1-4-1
電話番号 093-963-2650
営業時間 11:00~16:00/18:00~20:45 ※スープが売切れ次第終了
定休日 なし
座席数 24席
駐車場 13台
 
店名 石田一龍 まこと家
住所 北九州市戸畑区牧山新町1-26
電話番号 093-884-3988
営業時間 11:00~15:30 ※スープが売切れ次第終了
定休日 火曜
座席数 15席
駐車場 7台
 
店名 石田一龍 飯塚店
住所 飯塚市有安676-1
電話番号 0948-82-5777
営業時間 11:00~15:30/18:00~21:00 ※スープが売切れ次第終了
定休日 木曜
座席数 17席
駐車場 10台
※この記事は、シティ情報ふくおかの『麺本2020』より抜粋して掲載しています。
≫ 福岡の街の情報盛りだくさん「ふくおかナビ」

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