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食糧難を解決!?「ナガシマ式」じゃがいも

ビジネス
カイワレのような小さな葉っぱ。ジャガイモの種イモの苗、種苗だ。この種苗1本で畑一面がジャガイモ畑に変わる。今、世界を食糧難から救う解決策としてこの種苗に期待が集まっている。

現在、日本で流通するジャガイモの種イモのほとんどが、国が管理する農場で生産され、全国の農家に配布されている。天敵である病気や害虫の対策や、種苗の管理が難しく、採算が取れないためだ。 しかし、そうした課題を解決し、種イモを地元で生産しようという前代未聞の挑戦が、鹿児島県長島町で始まっている。その中心となっているのが、新潟の長岡技術科学大学の牧慎也准教授(50)だ。

牧准教授は、特殊な培養液を開発し、病気に強く、成長力が格段に向上した種苗の栽培に成功した。さらに、この種苗が、これまでのジャガイモ生産に必要とされてきた専門の技術や専用の設備を必要とせず、誰もが、どんな環境でも育てることができるジャガイモづくりを可能にした。この「ナガシマ式」と呼ばれるジャガイモづくりは、世界中のどんな環境でも水だけで育てられるようになる夢の栽培方法で、食糧難に苦しむ地域を救う解決策として注目を集めている。
取材先:長島町

取材後記

取材をはじめたのは4月・・と聞くと、みなさん、「あの頃か・・」となるのではないでしょうか。当初、新型コロナウィルスの影響を出来るだけ見せない番組づくりを心がけていました。

しかし、自粛期間が明け、久しぶりに長島町を取材で訪れた際、町は田植えシーズンの真っ盛りで、農家のみなさんの生き生きとした姿がありました。その姿を見て、誰もが揃って大変な状況を共有する、これまでに経験のない状況を乗り越えたからこそ、この時間を番組に落とし込むべきだと思いました。番組の中で、革新的なじゃがいもづくりの誕生のため、長島町の農家のみなさんが大活躍します。ひょっとすると、この町の知恵が世界を救うかもしれない。取材を経て、高まった期待をみなさんと共有できれば。

担当:MBC南日本放送 牛島慧

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