PageTopButton

月光写真を撮り続けて30年! 福岡市生まれの写真家・石川賢治さん78歳 世界25か国の月の光を収める!!

糸島の月夜に魅せられて…美しく神秘的な写真世界

福岡市内の書店である写真集が話題となっています。それは、青の世界、月の光だけで撮影された月光写真。非日常の美しさに思わず立ち止まってしまいます。自然や風景をテーマに様々な写真集が販売される中、ひときわ目を引く存在です。

【「月夜の晩に」パネル展 6月末まで開催中/九大伊都蔦屋書店・アートラウンジにて】

満月の光は太陽光の46万5千分の1の明るさ。照明などをつけず、月のあかりだけで撮影された神秘の世界。満月に照らされた地球のありのままの姿を表現しています。
撮影するのは福岡市大濠生まれの写真家、石川賢治さん(78)。
18歳からフォトグラファーとして東京で活動後、7年前に糸島に移住。今までに世界25か国をめぐり、月光写真を撮り続けて30年を迎えました。

今回は糸島の手つかずの自然をテーマにした写真を含む作品集が完成。普段目にする植物や虫を月の灯りだけで撮影しています。
青い世界に浮かび上がる緑のライン”舞い上がる”は自宅裏に出てきた蛍を収めた一枚です。

世界の絶景が月明かりで別格の美しい姿に

一年に12回しかない満月の夜。約20kg以上のカバンを持って各地へ向かいます。
撮影スポットは日中に何度も下見を重ね、その瞬間に備えます。しかし夜が更け現場に行くと雲で月が隠れて…なんていうこともあるとか。
長時間露光でシャッターをひらいたまま月の光を集め、撮影します。
季節によって、そして空気中に含まれる水蒸気によっても変わるという月の光。暗闇で手相を見ながらその日の明るさ、暗さを測るのだそうです。

石川さんと一緒に旅をしてきたカメラやレンズの数々。満月の夜を共に過ごしてきました。
コロナ禍も変わらない自然の姿を撮り続けてきました。カメラそれぞれの特徴があるので、被写体によって使い分けるそうです。

オーストラリアで撮影された代表作の”星と岩”。そしてサイパンでの”月光のベンケイ草”。世界の絶景も月明かりで見るとこのような美しい姿に写ります。
「自然の豊かさは別格。大自然はすごいパワーを持っているのでその中に身を置いて、非日常の違う世界に心を置きリセットして欲しい。月明かりの写真を見て衝撃を受けていただけるような究極の一枚を撮れるよう、これからも活動していきたい」とおっしゃっていました。

石川賢治写真集「月夜の晩に」(小学館/5,500円)。
糸島半島で撮影された月光写真もたくさん収められています。糸島の魅力を月の灯りを通じて再発見できる一冊。皆さんも青の世界に心癒されてみてはいかがでしょうか?

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう

タダイマ!

もっと見る