「言葉を話せない相手と“会話”する」警察犬を育てて38年、ベテラン係長の極意は「犬目線」
事件や災害、行方不明になった人の捜索など警察犬は、現場の最前線で活躍を続けています。警察犬に向き合い続け今年で38年になる全国屈指のベテラン警察官を取材しました。
言葉を話せない相手と“会話”犬の目線に立ち続けた村上さん
後輩の警察官たちは村上さんからどのようなことを学んでいるのでしょうか。
森口巡査「基本に忠実です。この子たちも、訓練のステップとして一段目二段目という段階がある中で、(村上さんは)その一段目二段目をしっかりわかってらっしゃるので、私を含め今後の後輩たちが参考にすべきことです」
警察犬の出動件数は、災害の増加などとともに増加傾向が続き去年は、年間740件に上りました。事件や災害現場での捜索や、行方不明者への対応など警察犬の出動機会は増えています。そんな中でも、犬と仕事をする上で大切なことは変わらないと村上さんは考えています。
村上係長「言葉を話せない相手と会話をすることをしなきゃいけないので、やっぱり犬の目線に立つことが一番大切だと思います」
警察官として活躍できるのもあとわずかとなった村上さん。これからは、長年の経験で培った知識や技術を福岡県警の警察官だけではなく県外の警察官にも伝えていくことになります。
村上係長「一度間違ったことを教えると、それを修正するというのはものすごく時間がかかるんですよね。そういったところに気をつけた上で、いろいろなことをチャレンジしていってほしい。私が残せるものは残していきたいという思いでやっています」
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この記事を書いたひと
奥田千里
2000年生まれ。福岡県北九州市出身。