“昔の映像”を確認すると「2列」で利用していた
1990年の福岡市内のデパートや、1987年の福岡空港で撮影された映像を確認すると、このころ、エスカレーターは2列で利用されていたことがわかります。しかし、いつしか右側を空けることが福岡市でも定着してしまいました。
女性「生まれた時からそういう習慣で生きてきているので、不思議だと思ったことはないです」
高齢女性「右側に並ぶのはちょっと抵抗は感じる、みんな一列に並んでいるから」
スーツの男性「暗黙の了解みたいな形で、全国的にエスカレーター一列開けるのが常識という風習が伝わってしまっているのは良くないかな」
右側を空けない方がいいという意見は少なくありません。
女性「小さいお子さんとかは、お母さんと手をつないでいたほうがいいので、安心かなと思いますけど」
水野准教授「エスカレーターを利用する方の中には、体の不自由な方や乳幼児をお連れの方など様々な特性の方がいらっしゃいます。その方たちも安心してエスカレーターを利用できるためには、2列に並んで立ち止まって行くことが重要です」
多くの人が右側を空けている時に右側に立つのは、勇気がいることかもしれません。
女性「(Qご自身が右側に立つことは?)立つことあります。後ろがやっぱり気になります。気にしながら敢えて立っています。(Qなぜ?)博多駅で上がっていくときには、待っている人が多いじゃないですか、なので一列だと時間かかるから迷惑だなと思って右に立ちます。(Q勇気がいる?)躊躇しながらやっている感じですね。みんなそうすれば速いのにと思いつつやってます」
ステッカーやポスター掲示で実効性を高める努力が続く
福岡市地下鉄では6日から、2列利用を促進するステッカーやポスターが掲示されました。
福岡市交通局営業課・小野章課長「2列で乗るお客様も一定量、浸透している実感はございます。ただ、現状としては歩かれるお客様もまだいらっしゃいます」
エスカレーターを歩くことがなくなれば、転倒事故を減らすことができます。そのためには誰かが勇気を持って、エスカレーターの右側に立ち2列利用のきっかけを作らなければなりません。
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この記事を書いたひと
土橋奏太
2000年生まれ 長崎県出身