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フルーツの里としても知られる田園地帯が広がる福岡県朝倉市に、県外からも多くの人が訪れる老舗の食堂があります。訪れる人のお目当ては、「だし巻き玉子」。食べた人の記憶に残る「世界一のだし巻き玉子」を目指す店主は、専用の包丁をオーダーメイドでつくってしまうほどのこだわりよう。何が多くの人をひきつけるのでしょうか。
連日賑わう「金屋食堂」
福岡県朝倉市甘木にある老舗の食堂、「金屋食堂」。レトロな雰囲気に包まれた店内は地元のみならず、福岡県外からも多くの人が訪れ、賑わっています。
訪れた人
「名古屋からきました」
「ユーチューブで見ました」
「これを楽しみに来ました」
店主の矢野恭平さん(36)。9年前、祖父母の代から70年近く続く金屋食堂を受け継ぎました。刺身やステーキなど、数多くのメニューを提供していますが、一番人気のメニューは。
「お待たせしました」
「だし巻き玉子」です。卵4個を使ってふっくらと仕上げた一品は、矢野さんの代から提供しているこの店の看板メニューで、店を訪れた人のほとんどが注文するといいます。
だし巻き卵を食べた人は
「おいしいね」
「バッチグーです」
「おいしいです、これを楽しみに来ました」
オーダーメイドの包丁で「やわらかさ」と「美しさ」を両立
矢野さん、卵は福岡県産を使っています。さらに、「だし巻き玉子」を切り分ける包丁を特別にオーダーするこだわりよう。刃の厚みを薄くすることで、切った際に断面からだしが出にくくなるように。だしをたっぷり含んだ味わいと、美しい断面という「見た目の美しさ」を両立させています。また、包丁の使用頻度が多いため、軽めの仕様にしました。疲れないようにして、たくさんのお客さん最高のだし巻き卵が提供できるように。しかし、数あるメニューの中で、なぜ「だし巻き玉子」にこだわるのでしょうか?
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