24匹の猫を残して飼い主は亡くなったはずが…実は生きていた【多頭飼育崩壊】
ペットが増えすぎて飼い主が適正に飼育ができなくなる「多頭飼育崩壊」が社会問題となっています。なぜ飼育ができない状況に陥るのか、福岡で支援にあたる団体を取材しました。
猫を残して飼い主は亡くなった…?
あたり一面ごみが山積みとなった部屋。猫のえさや大量のフンも確認できます。これは去年10月、福岡県大野城市のアパートの一室で撮影された猫の「多頭飼育崩壊」の現場です。福岡市で活動する猫の愛護団体「さくらCAT博多」の吉岡基栄さんに聞きました。
さくらCAT博多代表・吉岡さん:
「部屋の半分がごみに埋もれている状態。ごみがごみを生んで足の踏み場もないような修羅場、地獄絵図のようなごみ屋敷でした」
野良猫に不妊・去勢手術をして地域で猫を見守る活動を行う吉岡さんは、SNSで「置き去りになった猫を助けて欲しい」という悲痛な訴えを目にしました。
吉岡さん:
「過剰繁殖を防いでいくのが一番大事だと思っている。飼い主が亡くなったことを最初聞いたときに、この猫たちは収容案件になるであろうという話もあったんです。なんとかできるかぎりのことをしたかった。収容案件だけは避けたかったので」
福岡県動物愛護センターによりますと、おととし、センターで収容された猫は434匹。このうち半数以上にあたる242匹が殺処分されています。吉岡さんはすぐに現場に駆け付け、ボランティアと一緒に捕獲器を持って猫たちを探しました。
吉岡さん:
「ほんま“遺体”や。おそらく遺体が埋もれていると思うんですよ数えきれないくらいの遺体が…」
吉岡さんたちが捕獲した猫は計24匹。その中には、けがをしたまま治療していなかったり、感染症でやせ細ったりした猫なども複数含まれていたといいます。猫の不妊去勢手術の救済を申請するため、大野城市に相談をした直後、耳を疑うような事実が発覚します。
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