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新食材!白いキクラゲの秘めたパワー

宮崎県西都市にある「きくらげ堂」。希少価値の高い「白いキクラゲ」の生産・販売を行っている。代表を務める黒木真二さん(59)は、大手自動車関連企業で技術者として活躍した元エンジニア。そんな黒木さんは、定年を前にした46歳のとき、キクラゲ栽培に挑戦。

 

キクラゲを勉強する中で、突然変異によって生まれる「白いキクラゲ」を見つけるも、栽培方法が確立していなかった。そこで黒木さんは、白いキクラゲ作りの先駆者になるべく、技術者としての経験を生かし白いキクラゲの研究を進め、独自の栽培方法を確立。


黒木さんが設計した白いキクラゲの栽培用ハウスの中は真っ暗。キクラゲは光に当たると変色してしまうためだ。そして空気の循環や温度・湿度の管理を徹底することで、より肉厚で上質な白いキクラゲに育つ。生の白いキクラゲは、和洋中どの料理にも合う新しい食材として地元の料理人も魅了。

 

また白いキクラゲは栄養価も高くビタミンDや食物繊維などを豊富に含んでいることからスポーツ分野でも注目されている。さらに黒木さんの白いキクラゲは、ベトナムなど海外への輸出も本格的に始まろうとしている。新食材「白いキクラゲ」の秘められたパワーに迫る。

会社名:きくらげ堂
住 所:宮崎県西都市大字三納9541-1
電 話:090-3012-5604

取材後記

「キクラゲなのに真っ白!?」黒木さんが栽培する白いキクラゲに初めて衝撃を受けたのは、別の取材でお会いした3年前でした。まるで大きな白い花びらのような見た目はもちろん、ぷるんとした食感で、くせがなく食べやすい!まだ栽培をスタートして間もないころでしたが、あれからどうなったのか、気になって連絡を取ったところから今回の取材が始まりました。

 

3年の間に、黒木さんは持ち前の探求心とバイタリティで、白いキクラゲの栽培技術をさらに向上させ、自分の足で積極的に販路開拓に奔走し、有名レストランやスポーツ分野、さらには海外と、様々な業界との関係を構築していました。黒木さんの白いキクラゲの秘めたパワーに魅了された人たちは、それぞれの分野でこの新食材を広めようと目を輝かせています。「いいものを作って届けたい」という黒木さんの情熱まで移ったようでした。

 

黒木さんが日の当たらない真っ暗な栽培ハウスの中で大切に育ててきた白いキクラゲが、今後ますます日の目を見ることを期待して、これからも注目したいと思います。
 

(MRT宮崎放送/廣末 圭治)

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