
財津和夫、好きが高じてまだ袖を通してないコートを部屋に吊るして北叟笑む
TULIP・財津和夫が、時には歌と人生の関わりを振り返るRKBラジオ『財津和夫 虹の向こう側』。9月14日の放送では、「人生」という言葉の連想から演歌にまで話が飛んだり、自分のファンクラブの会報誌についても触れたりします。
コート収集癖あり
ファンクラブの会報誌(第58号)の表紙はドヤ顔ですね、とのリスナーからの報告のお便りです。
下田「これ、凄く素敵」
財津「かっこいいじゃないですか。珍しく、このジャケットいいな」
下田「財津さんが両手をピースして、全身が写って」
財津「いつもセンスないな、と思ったんだけど…ファンクラブのことあんまりタッチしてないんだよね僕…ジャケットいいよね」
下田「黄色い背景になって、可愛い」
財津「ポップでしょ」
リスナーのお便りでは、表紙の財津の「ドヤ顔」にビックリしたとの事ですが・・・
財津「ドヤ顔してるかな?」
下田「『イエーイ』って感じ」

お便りの続きでは、「会報誌には、コンサート予定がびっしりと掲載されていて、ドヤ顔に納得。12月のコンサートに合わせ、コートを新調する」とお寄せいただきました。
下田「まー、いいですね」
財津「僕もコートをいっぱい持ってるんです。コートがなぜか好き。買って着てないのもまだある。なんか着るのがもったいない。だって、コートって外着じゃない、すぐ汚れるでしょ」
下田「そんなにヤンチャするんですか」
財津「ヤンチャしないけど、雨降ったりしたらやっぱり汚れる。なので、もったいなくて着られない。部屋の中にぶら下がってるのを見て、『いいな、嬉しいな、いつか着よう』って」
下田「色は?」
財津「紺か黒ですね。それしかあんまり売ってないかな」
下田「売ってない?!」
財津「いや、赤とか売ってるけど、着れないじゃんそんな…」
下田「男性でも赤、ピンク、紫、黄色、オレンジ、グリーン…」
財津「…が似合う人はいいけど。僕は色としては紫とか大好きなんです。でも洋服に紫を使うのは、ステージ上だったらまだできるけど…それ着て地下鉄乗れないな」
下田「(笑)財津さん、モノトーンが中心でいらっしゃいますけどね」
財津「そうですね、本当に暗い性格なんだよね、モノトーンなんです」
下田「シックですよ」
財津「いやいや、言い方あるもんですね」
下田「それで、元(の話題)に戻りますと、9月から12月は11公演ですか」
9月から12月の公演数は正確には12。この放送以降12月までに11公演が予定されています。
財津「そうなんだ。いやもう、何公演でもいいやって感じですよ、最近。多いのは困るけど。11ぐらいだったらいいか。頑張りまーす」
『人生』を振り返って語るには5時間欲しい
財津の作品にはタイトルや歌詞に「人生」という言葉が使われている曲が多い、その時々の背景となった人生観を知りたい、というお便りを頂戴しました。
財津「いやあ、その時々の人生観振り返ったら、5時間ぐらいかかりますよ」
5時間しゃべったら、特番ができちゃいますが…お便りにもあるように、『私の小さな人生』(1971年)、『人生ゲーム』(1975年)、『人生の始まり』(1977年)、『人生は一つでも一度じゃない』(2022年)、『心を開いて』(1975年)の歌詞♪一度っきりのこの人生は、等々たくさんあります。
財津「…ていうよりも、恥ずかしい、語彙が不足してる。『人生』を使っちゃえば楽かなと思ってるんだね、よく考えると人生って、大上段の言葉じゃん。最近の若い人たちの曲、人生なんて言葉使わないもん」
確かに、タイトルだとあまり思い浮かびません。直ぐに思い浮かぶのは、椎名林檎『人生は夢だらけ』(2017年)ぐらいでしょうか…。
財津「英語の楽曲を聞いて育ったんだけど、人生に相当するライフという言葉がいっぱい出てくるじゃないですか。ビートルズの『In My Life』 とかありますし。だから僕は意外と気楽に人生って使っちゃってたんですけど、振り返ってよく考えると演歌に多いですよね、人生」
下田「そうですね」
財津「だから、タイトルが演歌っぽい曲と思われたかも。私の小さな人生、とか言ったらなんか着物着て歌ってる感じがします」
下田「でも、『小さな』が入るから、演歌から離れる気がする。私の人生、って言ったら演歌風。だけど、小さなって入ることでまた変わります」
財津「ほう、なるほど。演歌もいい曲いっぱいあるんですよ」
下田「聴くと、落ち着きます」
財津「(改めて聴くと)本当にいい曲だったんだなこれ、っていうのがあるし、歌も上手い人が歌ってましたよ。下手な人は演歌歌手になれなかった、個性あったもん」
突然、演歌のコブシを真似て鼻歌を歌いだす財津。演歌の話になると、なぜか毎度饒舌な気がします。
財津「アメリカで言えば、カントリーソングみたいなもんですからね。だから心を打つんですよ」
下田「コンサートで、今度は洋楽じゃなくて演歌も歌って欲しい~」
財津「昔は、カラオケではよく歌ってました」
下田「ほんとに?」
財津「だって、子供の頃聞いたのは演歌しかないんだもん。歌謡曲、演歌…服部良一さんが洋楽っぽいのを流行らせましたけどね」
下田「財津さんがカラオケで歌う演歌ってどういう曲だったの?」
財津「三波春夫とか高田幸吉とか。知らないでしょう、皆さん。下田さんは特に知らないよね」
下田「いや、三波春夫先生は(知っています)、『こんにちは、こんにちは』」
財津「東京オリンピックの時ね」
♪こんにちは、こんにちは のフレーズが懐かしいこの曲はオリンピックではなく、1970年の万国博覧会のテーマソング『世界の国からこんにちは』です。1964年の東京オリンピックの『東京五輪音頭』と混同したようです。両方の曲とも多くの歌い手の競作となりましたが、いずれも三波春夫版が群を抜いてヒットしています。
財津「あの方は元々浪曲師だったんです、だから扇子持ってるんですよ。扇子でパン!って机叩いたりするのがなんか面白かった」
今度は浪曲のモノマネまで飛び出します。
財津「♪こんにちはこんにちは、 感じがいいですよね。」
下田「いいですね(笑)、ぜひソロコンサートでお披露目してください」
財津「はい」
Yesの返事が出ました、期待しましょう!
今日の一曲はTULIP『セプテンバー』。1973年のライブですでに歌われていた曲で、シングル『銀の指輪』(1974年1月20日発売)、アルバム『TAKE OFF』(1974年4月5日発売)に相次いで収録されていますが、それぞれ微妙にバージョンが異なるようです。
次回9月21日の放送は、通常通り18時15分(午後6時15分)からの予定です。
「出身地」についてお話をします。
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