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新型コロナの飲み薬「ゾコーバ」効果や副作用は?~感染“第8波”の現状と対策

福岡県の新型コロナ新規陽性者数は11月に入ってから増加し、12月13日は6000人を超えましたが、第7派とは少し異なる部分もあるようです。第8派の現状と福岡の医療機関でも処方が始まった新型コロナの飲み薬「ゾコーバ」の注意点をまとめました。

午前中だけで40人以上が検査

発熱外来に対応している福岡市西区のクリニックです。取材した12日午前は、常に20台以上の車が並んで検査を待っていました。
やまもとホームクリニック 山本希治院長「発熱外来の問い合わせが増えたのが、先週あたりから徐々に数が増えてきて、特にきょうは一番数が多いと思います。やっぱり若い方が中心で30代~40代の方とか。ただ、その中にも何人かですね、高齢の方がちらほら最近はコロナ陽性で出る感じですね」
午前中だけで、検査を受けた人は40人以上。その約8割が新型コロナウイルスの陽性でした。いまの状況は、第7波のピークと変わらないといいます。
山本希治院長「遺伝子用の検査のキットで、ちょっと数が増えて、発熱患者さんが増えてなくなったんで、慌てていま持って来てもらったんですけど」
感染の拡大は今後も続くのでしょうか。
山本希治院長「今のピークがまさにだと思うんですよ。今週1週間どうにか頑張れば、多分また自然に少なくなっていかないかなという気がしています、わかんないですけど。こないだも何で結局下がったかわかんないですよね、第7波の時も。でもやっぱりずっとは続かないので」

年末年始に向けて感染対策

「ゾコーバ」処方が福岡でも開始

一方で、第7波と比べて状況が一歩前進したのが「国産の治療薬」の登場です。国が先月22日に緊急承認した塩野義製薬の飲み薬「ゾコーバ」は、福岡県内の医療機関でも処方が始まっています。
RKB本田奈也花「国産初の新型コロナの飲み薬『ゾコーバ』。先月22日に厚生労働省が薬事承認をしたばかりですが、福岡市のこちらの病院でも処方しています」
塩野義製薬が製造する新型コロナの治療薬「ゾコーバ」は、ウイルスの増殖を抑制し重症化を防いだり、後遺症を軽くしたりする効果が期待されています。主に重症化リスクの高い人に投与されてきたこれまでの治療薬と違うのは、軽症や中等症の人も服用できる点です。

「ゾコーバ」処方が福岡でも開始

一方で、第7波と比べて状況が一歩前進したのが「国産の治療薬」の登場です。国が先月22日に緊急承認した塩野義製薬の飲み薬「ゾコーバ」は、福岡県内の医療機関でも処方が始まっています。
RKB本田奈也花「国産初の新型コロナの飲み薬『ゾコーバ』。先月22日に厚生労働省が薬事承認をしたばかりですが、福岡市のこちらの病院でも処方しています」
塩野義製薬が製造する新型コロナの治療薬「ゾコーバ」は、ウイルスの増殖を抑制し重症化を防いだり、後遺症を軽くしたりする効果が期待されています。主に重症化リスクの高い人に投与されてきたこれまでの治療薬と違うのは、軽症や中等症の人も服用できる点です。

「72時間以内でないと効果がない」

しまだ内科・循環器クリニック 嶋田寿文院長「これまでは、こういう薬はなかったので風邪薬を処方していた。発症して72時間以内のコロナの陽性の方、発熱などの症状が出ている方、風邪症状の強い人に適用。先々週くらいから投与を始めていて、20人くらいは飲んでいる。発熱して間もない方には効果があるのかなという印象」
厚生労働省は、塩野義製薬から100万回分のゾコーバを購入する契約を結び、さらに13日に追加で100万人分を購入すると発表しました。福岡県によると、12日現在で92の医療機関と64の薬局で供給していて、近いうちに大幅に拡大する見込みです。さらに、服部知事は「取り扱う医療機関を県のホームページで公表していきたい」と話しています。

「ゾコーバ」についてのQ&A

Q:ゾコーバ具体的にどんな効果が?
A:1日に1回、5日間服用することで、オミクロン株に感染したときの症状のうち5つについて軽くする効果があるとされています。(鼻水、喉の痛み、せき、発熱、けん怠感)
ただ、症状の改善にかかる期間を短縮する効果はあるものの、インフルエンザに対するタミフルのように、劇的な効果は期待できないのが現状で、コストパフォーマンスの点では疑問の声もあります。一方で、感染症法に基づいて国が買い上げて無償で配布するので、当面は、処方を受けるときに自己負担はありません。

Q:効く人、効かない人が半々ぐらいというのは?
A:発熱などの症状が出てから72時間以内に飲み始める必要があるとされているので、特に自宅で検査をした人などに、どれだけ速やかに届けられるかは課題になりそうです。

Q:副作用や、ほかの薬との飲み合わせは?
A:これまでに実施した治験のデータで、特に重篤な副作用が起きた例は報告されていません。ただ、12歳未満の子供は処方の対象になっていないほか、妊娠している人、している可能性がある人にも処方しないことになっています。
また、一緒に使えない薬として36種類が挙げられていて、高血圧や高脂血症などの治療に広く使われるものも含まれているので、かかりつけの医療機関と十分に相談する必要がありそうです。

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