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「谷間からの手紙」 第一信 第二信 林芙美子作

前編)肺の病気療養のため東京から田舎へ向かう汽車の中の様子から手紙が始まります。
17歳のかづ子から友人の百合江に宛てた手紙です。
かづ子は都会の踊り子でした。道中出会った兵隊さんや学生さんに声をかけられて、まんざらでもない様子のかづ子。
初めて訪れる田舎の風景と揺れる乙女心が綴られています。
感想)作品は昭和6年(1931年)に出版されました。
90年以上前の書簡小説です。現代ではメールなどが主流になり言葉は短く簡潔に、略語で済ませることも多いようですが自分を見つめ直しながら手紙を綴る習慣も失いたくないものです。
風景だけでなく心情までが鮮やかに表現されています。
2月4日放送 担当:下田文代

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