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教育と愛国~教科書でいま何が起きているのか~

2018年第14回
制作:MBS毎日放送
ディレクター:斉加尚代

「善悪の判断」「礼儀」「国や郷土を愛する態度」・・20以上の徳目がずらりと並び、その徳目を学ぶ‘読み物’が続く「道徳」の教科書。来年度から小学校で導入される「特別の教科 道徳」は、これからの教育の要とされている。2020年度に全面実施される新教育課程には「道徳教育は学校の教育活動全体を通じて行われる」とあり、まさに戦後教育の大転換といえる。
教育現場では賛否が渦巻いている。その背後では教科書をめぐり、文科省の検定や採択制度が、政治的介入を招く余地があるとの懸念の声もあがる。これまで歴史の教科書では、過去に何度もその記述をめぐり激しい議論が起きている。「もう二度と教科書は書きたくない」と話す学者は、「慰安婦」の記述をきっかけに教科書会社が倒産することになった過去について重い口を開く。一方、いまの検定制度を「忖度の世界」と嘆く編集者もいる。
学校現場では、特定の教科書を攻撃するハガキが殺到するような異常事態も起きていた。そしてその背後には政治家の影がちらつく。
「教科書神話」が残るこの国で、歴史や道徳の教科書にまつわる出来事から、この時代の教育の流れが見えてくるのではないだろうか。教科書でいま何が起きているのか。教科書にこだわり、未来を照らす教育について考える。

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