造形スイカを食用に仕上げるのは至難の業。型枠に入れて成型するため、果実の中が圧力を受けて、果肉が食べられなくなるからだ。型枠の大きさが決まっているので、収穫タイミングで型枠とジャストサイズにスイカを 育てなければ、食用のハートのスイカにはならない。型枠に入れてから収穫までの1ヶ月間、木村さんは神経を集中して栽培に臨む。それでも、栽培上の微妙な判断で、スイカはすぐに出荷できない状態になってしまう。つまり、食用のハートのスイカは、収穫時まで何玉出荷できるかわからない。 ハートのスイカは、熊本市の農作物の企画・販売会社「サムライ81」のプロデュースで生まれた商品だ。
10年前から取り組みは始まったが、当初は失敗の連続。
近年、ようやく販売ができるようになり、国内外からの事前注文が増えている。 しかし、木村さんには、心配なことがある。事前注文が増えたため、その数の食用のハートのスイカを作り出せるか不安なのだ。 ハートのスイカを作りあげる生産者の1シーズンを追った。
※「世界陸上」番組の為、放送時間が変わります。
詳しくはこちら <九州> 8月23日(日)16:45 ~ 17:00 <沖縄> 8月28日(金)24:45 ~ 25:00
<取材先データ>
株式会社 サムライ・エイティワン
担当者:木下・成瀬
住所:〒861-5515
熊本県熊本市北区四方寄町506-4 ヴィラシャルムSY 1F
電話:096-288-5381サムライ・エイティワンのホームページ: http://surprisedfarmer.com サムライ・エイティワンのネット販売ホームページ: http://spf.buyshop.jp その他:ハートのスイカ・ハートのメロンは、季節商品です。
販売時期は、サムライ・エイティワンのネット販売ホームページを確認してください。
取材後記
スイカ農家・木村さんは、4月から6月までスイカの収穫をします。ハートのスイカだけでなく、大玉スイカも、小玉スイカも作ります。その中で、ハートのスイカは、5月の母の日に合わせて国内の店頭に並びます。限られた期間だけ販売されるスイカです。
そして、12月のクリスマスの時期にも、木村さんは、ハートのスイカと小玉スイカを作ります。 ハートのスイカは、その多くがお祝い用とギフト用です。購入するお客にとって、特別な日のためのスイカです。木村さんは言いました。「特別な日に、スイカを切って、がっかりするような果肉だったら、その場の雰囲気は台無しです。大切な思い出の日に食べるスイカですから、責任を感じます。」だから、木村さんは出荷の時に、慎重に、慎重に選別します。見て楽しめて、食べても美味しいスイカを出荷するために、何度も、何度も繰り返しスイカをたたくのです。
ハートのスイカは、特別なスイカですから、番組を見て、高価で、とても手が出ないと感じた人もいたでしょう。確かにハートのスイカは、気軽に購入できるスイカの値段ではありません。でも、最初に書きましたが、木村さんは、普通の小玉スイカも作っています。“畑の黒真珠”、これが木村さんが作る小玉スイカのブランド名です。この“畑の黒真珠”のスイカ畑で、木村さんはハートのスイカを作っています。木村さんのスイカに興味はあるが、ハートのスイカは、ちょっと高価…と思った方は、“畑の黒真珠”を調べてみてください。
それと、もうひとつ。ハートのメロンに挑戦している上田さんは“ネット系赤肉メロン”で有名な生産者です。上田さんのメロンは、“恋人メロン”のブランド名で販売されています。 宣伝みたいになってきましたが、私が取材して感じたことを最後に書きます。 今回取材した農家さんは、とびっきりの農作物を作る“想い”のある生産者です。 スイカも、メロンも、大変おいしゅうございました。
この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう