世界を目指す新開発商品！クラウドファンディングで資金集め！福岡老舗アトツギ企業の新挑戦！――家業アトツギ支援 ISSIN 2nd THE FINAL

3月10日に「ISSIN THE　FINAL」と銘打ち、集大成の成果をお披露目するイベントが開催されました。イベントでは福岡県内のアトツギたちが支援を受けて開発してきた商品の内容と成果を次々に発表。今年2月からはマクアケのクラウドファンディングに商品を出店して開発支援金集めをスタートしました。

まずは、創業99年、田川の漆喰メーカー「田川産業」の4代目が開発した、靴のにおいを消臭・調湿・雑菌の繁殖を抑える「デオドタオル」。靴に入れるだけで翌朝快適な吐き心地でおでかけできる漆喰の力を利用した商品です。
目標金額10万円が開始8分でクリア！その後も伸び続け、なんと180万越え！
目標金額の1800%。新潟の左官職人さんからも「業界を盛り上げる画期的な商品なので応援します！」という激励のメッセージが届くなど、嬉しい反応もあったと言います。

福岡県広川町、創業125年の「野村織物」。3代目の父と4代目の夫、職人の皆さんと一緒に4代目の妻が開発したのがオーガニックコットンを使った久留米の「リラックジャケット＆パンツ」。丈夫で長持ち、家でも街中でも仕事でもゆったり着れる日常着として作りました。
番組放送後からお客様が直接いらっしゃったり、SNSのフォロアーが増えるなどすごい反響だったとのこと。目標金額20万円を大幅に上回り、応援購金額は170万円越え！商品開発をして応援してくれる方が目に見えていらっしゃるということに、達成感と20年後の息子さんにつながる一歩を踏み出させたという実感がもてた、とおっしゃっていました。

唯一、応援購入金額が0円、支援者なしという結果になったのは、久留米絣の老舗から去年独立して起業した清川航さん。開発したのは世界的に希少価値が高い”シーアイランドコットン”の久留米絣を贅沢に2反使ったオーダーメイドのウエディングドレス。結婚式が終わったらワンピースにお直しまでしてくれるというウエディングドレスの値段はISSIN史上最高額の55万円！マクアケ応援購入金額0円という結果に、
「気にしてないと言えばうそになるけれど、今回の挑戦はまずは認知をしてもらうということが目的だったので今後、どうやってお客さまに伝えていくか？ということを追求していきたい」と前抜きにとらえていらっしゃいました。

福岡県飯塚市、創業107年の味噌蔵「えびすや」。熟成2週間の米麹たっぷり味噌に栄養豊富な野菜・果実を合わせて4代目が開発したヘルシー商品が「Misoスムージー」。
しかし、仕上げ段階で加熱殺菌を行うと熱で緑色が変色してしまうという問題があり、その後、試行錯誤が続いていました。残念ながらいまだ完成には至っていないそうですが、ISSIN関係者から加熱せずに殺菌できる技術持つ会社を紹介され、共同開発することに！4月以降、完成品をマクアケで公開予定です。

今回のISSIN参加者で独特の世界観を持つアトツギと言えば、大成由音さん。ISSINのファイナルイベントではバラの花を抱えて登場。ひときわ会場を沸かせていました。
由音さんの父は1995年、世界で初めて「光マイクロバブル」の技術を発明した工学博士。光マイクロバブルとは1/1000ミリの超微細な気泡で、肌から浸透して血行促進、高い洗浄力を発揮するというもの。また成長促進作用もあり、農業・漁業・医療など様々な分野で利用されています。この技術を応用し開発された商品が犬専用のペットフード。添加物一切なし、大分県産の豚肉と光マイクロバブルの水だけを使って作られました。マクアケ公開後、食品関係の方からのつながりもさらに拡大。目標金額30万円のところ応援購入総額は40万円越えとなりました。

マクアケ代表の中村さんは「今回、出店者の技術や情熱が伝わる商品も多く、１回目以上に表現力が一気に上がってきたことを感じる」とおっしゃってました。
中村さんに刺さった商品は村田製作所の2代目が開発した「お香たて」。目標金額20万円に対し、6倍の112万円の応援購入がありました。

福岡県内のアトツギの皆さんの気持ちを一新させる起爆剤となった”ISSIN"。オール福岡、オール九州で良いものを育てていこう！という意識はしっかりマクアケの数字にも表れていました。伝統を受け継ぎ、新しいものに挑戦するアトツギの皆さん。これから地域を支える企業に成長し、新しい商品を生み出してくれることでしょう！

いま少子高齢化で中小企業の後継者不足が深刻化しています。そこで注目されているのが若い世代が後を継ぐことで家業を発展させる事業改革！
福岡県は「事業後継者であるアトツギ」を対象に、世界で勝てるホンモノの商品開発を目指すプログラム“ISSIN”を2021年7月にスタートさせました。

”ISSIN”とは、「事業後継者であるアトツギ」を対象に世界で勝てるホンモノの商品開発を目指す福岡県のプログラム。名だたる企業経営者がアドバイザーを務め、クラウドファンディングによる資金調達を目指します！

福岡県の担当者に、去年の実績を聞いてみると…？昨年は全部で9社がクラウドファンディングサイト「マクアケ」に出店。目標金額を達成する企業が続出し、目標金額の17倍を達成する企業も現れました。
その結果を受けて、ISSINは2022年7月から“ISSIN 2nd”として2度目のスタートを切りました。今回はアトツギ企業8社が参加しています。

各社の開発商品は2月14日からクラウドファンディングが開始され、「マクアケ」のサイトから一般の方も購入することができます。