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超人気フレンチ「Sola」が、新生・油山に進出!その真意を訊く

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あの「Restaurant Sola」がついに2号店を出す──というニュースを聞き、心躍らせたのは僕だけではないはずです。もとはオーナーシェフの吉武広樹さんが、パリに構えたミシュラン一つ星のレストラン。2018年に帰国するとベイサイドプレイス博多に拠点を移し、たちまち予約困難な人気店となりました。以降、数々の賛辞を浴びてきた超人気店が、平凡な2号店を出すはずがありません。
そこで店舗完成間近の3月某日、吉武さんにインタビューを敢行。うかがった話から想像するに、どうやらこの2号店、かなり面白いレストランになりそうです。

とはいえ、今回の新規出店は正直意外でした。なぜなら吉武さんは、以前から「まずはベイサイドプレイス界隈を盛りあげたい」と明言していたからです。ならば、何が吉武さんを突き動かしたのでしょう?

sola油山1

それが、“人と都市と自然の共生”をテーマにした福岡市のプロジェクト「油山市民の森等リニ ューアル事業」です。JR九州主導のもと、油山牧場や市民の森一帯を再開発するもので、「スノーピーク」のキャンプ場や「フォレストアドベンチャー」のアウトドアパークといった施設が新たに登場。大きく趣を変えた油山の姿は、4月27日のグランドオープンで披露されます。そして吉武さんもまた、この事業に参加を要請された一人でした。

当初は「お断りするつもりでした」と吉武さん。しかし事業目的の一つに「循環型社会の実現」があり、これに共感して参加を決意します。自身も長年取り組む課題に、より深いレベルで関われると感じたからでした。
「飲食店って本当に生ゴミが多く出て、廃棄するたびに悲しくなるんです。けれども油山には、その解決への可能性があるんじゃないかなって。例えば一つのアイデアですが、巨大なコンポストを置いて生ゴミから堆肥を大量に作れば、敷地内にできる市民農園で使ってもらえます。そうした循環システムを創ってみたかったので、環境特化型企業の<スノーピーク>さんたちと一緒に形にしていけたら」。この2号店は、そのための挑戦でもあったのです。

「“家庭の生ゴミ持参OKの店”というのも良いですよね。油山牧場の開園時間は11~18時で、今回の店=<sola aburayama>もランチとカフェ営業がメイン。子供連れのお客様も増えるはずなので、食事はもちろん、リサイクルを気軽に楽しみ、ちょっとした学びもある空間にするつもりです」。油山という新たなキャンバスに、吉武さんはそんな夢を描きます。

sola油山2

その舞台となる店舗は、〈もーもーらんど油山牧場〉のバーベキューハウスを改装して再利用。広々としたテラス席もあり、好天の日は争奪戦になること確実です。
さて、気になるメニューの内容ですが、開業当初はパスカード(オーベルニュ地方のふわっとしたクレープ状の料理)のテイクアウト営業で、その後しばらくしてから、プリフィクスコースの提供を予定しているそうです。料理には施設内に設けられる市民農園で作った野菜も使うなど、ベイサイドプレイスにない個性を盛りこむというから、従来の「Sola」ファンならずとも気持ちが上がりますよね。
「またジェラート製造室を新設し、<もーもーらんど>の乳牛のミルクを生かしたデザート類も開発・販売します」と吉武さん。加えて、旧知の間柄である東京の人気チーズ製造・販売店「CHEESE STAND(チーズ・スタンド)」の出店も大きな魅力でしょう。隣接の売店区画で買えるフレッシュなチーズ類は、福岡市内の飲食店にも卸していくそうです。

2018年のオープン以来、一貫して「つなぐ」をテーマに掲げてきた「Sola」。ここ「sola aburayama」からも、さらなる感動や驚きが繋がる予感がします。初の系列店、初のスタイル、初のロケーション。海と山で客を迎える2つの「Sola」が、福岡グルメに起こす化学反応が楽しみでなりません。

sola aburayama
福岡市南区大字柏原字西山田710-2

店舗名:sola aburayama
ジャンル:フランス料理、カフェ
住所:福岡市南区大字柏原字西山田710-2
電話番号:未定
営業時間:11:00~18:00
定休日:水曜
メニュー:ランチコース4,400円

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