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関東から福岡へ移住!そこでビックリ!!醤油が甘い! なぜ福岡の醤油は甘いのか!? ジョナサン・シガーの福岡根掘り葉掘り大調査!

福岡のしょうゆはなぜ甘いのか?その理由には、砂糖が手に入りやすかった、漁師さんの栄養補給、温暖な気候…などいろいろな説があります。そこで今回もジョナサンが、福岡のあまーーい醤油について調べてくれました。

豊かな味わいと香り、食材の引き立て役として毎日の食卓にかかせない「しょうゆ」。
福岡以外から来られた方にインタビューしたところ「福岡のしょうゆはあまい!」というご意見が多数。ジョナサン本人もその1人のようで、「なぜ福岡のしょうゆは甘いの?」と友人に聞いたところ「なんで関東のしょうゆはしょっぱいの?」と逆に質問されたようで…!(笑)みなそれぞれに地元の味が当たり前だと思っている様子。

まずは、醤油についての基礎知識。食卓に欠かせない基本の醤油は5種類。江戸時代、人口増加により醤油の消費量も広がったと言われています。関東から北海道にかけて使われている濃口醤油が全国の8割を占めるのだそう。

そこで、福岡県にはどれくらいの醤油屋さんがあるのか?九州醤油研究会会長で醤油ソムリエでもある福萬醤油7代目の大浜さんに伺ったところ、日本にある醤油メーカーは約1250社ほど。その中で県別では福岡県が一番醤油屋が多いそうで、105社あるのだそう。昔、酒蔵が多かった福岡県は、酒と醤油は発酵や醸造技術が似ているため、長男が酒蔵を継ぎ、次男や三男が醤油屋を始め、広がっていったと言われています。

もしも、県外に引っ越す場合、どんな調味料を持っていきたいか?の質問に福岡県民の70%以上の方が「しょうゆ」を持っていきたいという結果に。
また、福岡に移住された方に「福岡のしょうゆ」について聞いてみたところ、最初こそ抵抗感があるものの、今では甘い醤油がおいしく馴染んでいるという方が多いという結果になりました。
 

しかし、やはり気になるのは、なぜ福岡の醤油は甘いのか?ということ。そこで、今年で創業130年の老舗「久原醤油」で聞いてみることに。久原醤油の方によれば、漁師さんが船の上で食事をとる際、砂糖と醤油両方なくても甘い醤油1本で調理をすることが出来、エネルギー補給にもなったから…という説がある、とのことでした。甘さに関しては、元々砂糖を使っていたかもしれないが、現在、久原醤油では“みりん”を使って甘みを出しているのだそう。

さらにジョナサン、他にも理由があるのでは?と思い、日本調味料醸造株式会社として1919年に創業した「ニビシ醤油」にも伺いました。
ニビシ醤油さんによると、甘い醤油が生まれたのはおそらく戦後の物資が不足していた混乱期。醤油の原料となる大豆が手に入らなくなり、醸造した醤油が作れなくなった時代があったのだそう。その代替案として誕生したのが大豆を加水分解した“うまみ成分が凝縮された液体”=「アミノ酸液」。このうま味の強いアミノ酸液に、本醸造醤油、さらに複数の甘味料を原料とした混合醤油こそ、甘くて濃厚な福岡の醤油ということなんです。

今では、さまざまなメーカーが商品化している“うまくちしょうゆ”。実はニビシ醤油が誕生させたもの。幅広く“うまくちしょうゆ”をPRするため特許申請もせず、今では、濃口、うす口があるように「うまくち」という醤油の種類があると勘違いされている方も多いそうです。「うまくち」の特徴は、塩角(塩の角)がない、ということが大切。口当たりがまろやかで、丸みがあるというのがまさに福岡のお醤油なんだそう。

「福岡のしょうゆはなぜ甘いのか?」と質問に街の声で意見が多かったのは「甘いものが好きな人が多いので醤油も甘くなった」という声。
ニビシ醤油の宮川さん、こんなことを言っていました…「しょうゆが甘いのは福岡だけでなく、九州全体。九州の中でも南に行けば行くほど甘さが強くなる傾向がある」と。
最後にジョナサン、世界一甘いと言われている鹿児島の醤油を味わってみました。
ジョナサンの感想は「もはやスイーツ!」九州に来たらいろんな醤油をぜひ味わって欲しいですね。

結論「福岡の醤油は甘くなった理由は、戦後の原料不足の時代にうま味を補う、
アミノ酸液の使用が甘さを求めるきっかけになった!」※諸説あり

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