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甘い香りが世界を包む!宮崎生まれのスイートピー

甘くやさしい香りと可憐な花びらが人気のスイートピー。
実は生産量で宮崎県が全国1を誇り、秋から春にかけて県内外へ出荷されている。
また国外でも高く評価され、北米やアジアなどに輸出されている。
宮崎生れのスイートピーの人気の秘密は、長年の品種育成によって他にはない品種が数多く生まれてきたからだ。
その中心的な役割を担うのが宮崎県総合農業試験場。61ヘクタールの広大な敷地で作物の品種育成や、新しい農業技術の開発などを日々行っている宮崎の農業を支える施設だ。
これまで発表してきた品種には、複数の色の花びらを持つ「式部3姉妹シリーズ」や、従来のものより日持ちがよい「高日持ちシリーズ」などある。
また葉の先端に巻きひげのない「ムジカシリーズ」は、農家が巻きひげ取りの作業が不要となることから、労働時間の11%が削減できる省力性品種のため注目を集めている。

現在のスイートピーを担当しているのは、田村 瑞紗さん(たむら みずさ 33才)。
新たな品種を育成するには交配から7~10年を必要とするが、市場性が高く宮崎の気候にあった品種を育成するため日夜努力を続けている。

取材先:宮崎県総合農業試験場
住所:宮崎県宮崎市佐土原町下那珂5805
電話:0985-73-2121

取材後記

今回注目したのは宮崎県が日本一の生産量を誇る「スイートピー」です。
みなさんは「スイートピー」についてどれくらいご存じですか?
恥ずかしながら私はこんなに様々な品種が宮崎から生まれ、国内外で需要がある花だとは知りませんでした。

宮崎県総合農業試験場では約30年にわたってスイートピーの研究・品種育成を行ってきて、これまでに数多くの新品種を発表してきました。
新品種の誕生には7年~10年の年月がかかります。職員のみなさんはその7~10年後に必要とされるスイートピーを見越して研究を続けているのです。
巻きひげがなく農家さんの作業が省力化される「ムジカシリーズ」が最初に発表されたのが2007年。当時は「そんな品種が必用?」などの声もあったということですが、今では生産者から感謝の声があがっています。

主人公田村瑞紗さんは3年前に担当となり、基本一人でスイートピーを研究・育成しています。しかしまだ自分で発表した品種はありません。
数年後に田村さんのオリジナルスイートピーが発表されるのを心待ちにしたいと思います。
 

(MRT宮崎放送 片野坂 亘彦)

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