人生に彩りを~オンリーワンバッグ~
大分県大分市でテントやシート、工業製品のカバーなど幅広く製造を行う佐藤防水店。創業は1951年。現在は4代目の佐藤晃央さん(43)が社長を務める。佐藤防水店の強みは全てがオーダーメイド。お客さまの求めるサイズやカラー素材に対応するため工程は全て手作業で行われる。
佐藤防水店にはもう一つの顔がある。それは産業資材を目的に作られた帆布素材を使い、テントの技術を応用したバッグの製造と販売だ。大学を卒業後、大手アパレルメーカーで5年間接客を学んだ佐藤社長。その後、母郷子さんが社長を務める佐藤防水店に入社。その時に目をつけたのが、テントやシートの製造過程でどうしても出てしまう「余った生地」だった。
これまでは廃棄されていた生地を有効活用し、2011年にオーダーバッグの販売をスタート。好きなカラーを選べ、丈夫で長持ちするオーダーバッグは瞬く間に人気商品へと成長した。そして、佐藤社長は大分を盛り上げたいという一心で新たな取り組みをスタート。それは、大分県出身アーティストとのコラボレーションだ。世界を目指すアーティストと新たなオンリーワンバッグを開発する。大分から世界へ。佐藤社長の挑戦は続く。
企業名:有限会社 佐藤防水店
代表者:佐藤 晃央さん
住 所:〒870-0901 大分県大分市西新地2丁目1-4
電 話:097-579-6555
取材後記
佐藤防水店がバッグの販売を始めたという情報を伺ったのは13年前。そのコンセプトは「テント屋さんの作るオーダーバッグ」。元々、世界に一つ、限定という言葉に弱かった私は「オーダーメイド」という部分に惹かれバッグを注文しました。完成し受け取った時の感想は「がっちりしていて素材が固い」。ただ自ら選んだカラーには大満足でその日からレギュラーバッグとして活躍してくれました。
そして、使い始めて1年。がっちりした素材は程よく柔らかくなり、体に馴染む。さらに、絶妙にエイジングされたボディには自らが歩んできた日々が刻まれ、日に日にバッグへの愛情が深まっていきました。購入から10数年経った今でも変わらず愛用しています。どのような思いで、どのようなこだわりを持って作っているのか、いつか話を伺いたいと思っていましたが、今回、実現することができました。
取材をしていて、佐藤社長から感じたことは「モノづくりに対する情熱」でした。言葉の節々から感じるバッグへの情熱。そんな方が作られたバッグだからこそ、魅力があり人が引き付けられるのだと思います。本業のテントやシートはもちろん、バッグもどのような物を求められているのか、どのような商品が喜ばれるのかを日々追求する佐藤防水店。大分県にこのような企業があること、魅力ある「モノ」があることを誇りに思うとともに、今後どのような商品が生まれるのか楽しみです。
(OBS大分放送/内川 洋平)
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