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吉野ヶ里遺跡「謎のエリア」発掘を再開 北海道から見学に来た人も「何かが出てくればきっと明らかに」

国の特別史跡、佐賀県の吉野ヶ里遺跡でこれまで手つかずだった、いわゆる「謎のエリア」の発掘調査が再開されました。

「謎のエリア」に石棺墓

2022年から進められている吉野ヶ里遺跡の「謎のエリア」の発掘調査。2023年4月には弥生時代後期の有力者の墓とみられる石棺墓(長さ1.8メートル、内側の幅36センチ)が見つかり、大きな話題となりました。

RKB小松勝記者(6月5日)「石蓋を持ち上げる作業が慎重に進められています」

墓の内部は「朱塗り」されていた


棺の中からは人の骨や副葬品は見つからなかったものの、有力者の墓でみられる「赤い顔料」が見つかりました。長年、吉野ヶ里遺跡の研究や発掘に携わってきて、“ミスター吉野ヶ里”との異名を持つ高島忠平さんは、棺の大きさから考えて「副葬品があった可能性もある」と考えています。
 


佐賀県芸術文化協会理事長 高島忠平さん「当時の女性の身長は1メートル50センチ前後だから、かなり余りがある。ひょっとしたら、残らなかったが女性を象徴する副葬品があったかもしれない」

発掘は“地下一寸が闇” 何が出てくるか

今回は、石棺墓の周りなど「謎のエリア」の残りの4割が、2024年2月ごろまで調査される予定です。

高島忠平さん「発掘は“地下一寸が闇”だから、何が出てくるかわからない。1つのロマンとして楽しみです」

調査の再開初日は、石棺墓の周辺が慎重に掘り進められました。その様子を一目見ようと県外から訪れた人も。

北海道から訪れた人「昔のものだから見つかりにくいと思うんですけど、何かが出てくると何かがきっと明らかになるのかなと思うので興味深いですし、可能性を感じる」

「邪馬台国時代はどういう世界だったのか」

謎に包まれた邪馬台国の解明につながる新たな発見があるのか、関心を集めています。
 


佐賀県文化財保護・活用室 渋谷格係長「これだけ反響があるのには、正直驚いた。邪馬台国時代がどういう世界だったのか、知る材料にはなると思うので、研究が進むような材料が出てくれば」

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