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話しが弾まないと歌う「会話ロボ」認知症患者の“話し相手”はここまで進化していた

総務省が先月発表した統計によると国内の10人に1人は80歳以上です。介護業界の人手不足が深刻さを増す中、どのように職員の負担を軽減するかはいつも課題です。介護商品の展示会にはそのヒントがあります。認知症に特化した「話し相手」のロボットは、主導的に話題を振り、“間合い”をみて歌ってなごませる能力を備えています。

自然な会話のキャッチボールを実現、気まずくなったら“歌う”突破力

 

福岡市で4日から始まった「CareTEX」には約160社の介護企業が出展。事業者向けに最新の商品やサービスを紹介しています。認知症に特化して開発したAIロボット「だいちゃん」です。

 


だいちゃん「何歳ですか」
RKB大北瑞季「29歳です」
だいちゃん「29歳にはみえません、お若いですね」
RKB大北瑞季「ありがと~、だいちゃん」

主導的に話を振り相手の反応によって話題を変えたり、会話が弾まないときは歌を歌って楽しませようとしたりするのが特徴です。

 


開発元ザ・ハーモニー・高橋和也社長「どこ出身ですかとだいちゃんが聞くと『アメリカ出身です』と冗談を言う。人の手が行き届かないところにだいちゃんを使ってもらうことで認知症の高齢者の方が喜ばれる」

ベッドの動きを感知するアラート、ストレッチャーのままお風呂

 

総務省が先月発表した統計によると、65歳以上の割合は世界最高の29.1パーセント。10人に1人は80歳以上です。その一方で、介護業界では深刻な人手不足が続いたままです。

 

 

展示会では人の動きをベッドのセンサーが感知して職員に知らせるシステムや、ストレッチャーに寝たままミストがかかる風呂などの職員の負担を軽減できる商品やサービスが目立ちました。

見た目は普通でも食べやすく「刻まれている」食材

高齢者の活力につながる「食」の分野でも多くの商品が紹介されていました。

 


RKB大北瑞季「一見かたそうなレンコンですが、スプーンで簡単に崩れました」

 


食材そのままの形を保っていますが、高齢者が食べやすいように加工された「介護食」です。刻み食の見た目を改善したことにより食欲増進効果が期待されています。

 

 

介護の現場で働く人の負担軽減と、利用者の快適な生活につなげる事業者向けの展示会は、5日まで開催されています。

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この記事を書いたひと

大北瑞季

1994年生まれ 愛知県出身 主に福岡・佐賀での裁判についてのニュース記事を担当。 プライベートでは1児の母であり、出産や育児の話題についても精力的に取材を行う。