「私が、希少動物のお世話をできるなんて!」ボランティアが支える動物園「到津の森公園」の課題
福岡県北九州市の「到津の森公園」は年間に37万人が訪れる人気の動物園ですが、長く続く動物園を維持するために市民が参加する仕組みで運営されています。そのボランティアが今、新たな問題に直面しています。
飼育員の7倍もの人数がボランティアに
現在は16歳の高校生から88歳まで、飼育員の約7倍にあたる134人のボランティアが活動しています。
ボランティア歴20年の田上宜子さん「トラさんに会おうかなとか、キリンさんと話そうかな、とか。話したって返事はしてくれませんけどね」
ボランティアの中山恵子さん「2人で歩きながらテナガザルのところに行ったら、こっちをボーと見ているんです。『何か悩みごとがあるんですか?』と聞いたんだよね」
開園から21年、ボランティアが高齢化
ボランティアによって支えられている到津の森公園。開園から21年が経ち、新たな課題に直面しています。それは「ボランティアの高齢化」です。134人のうち約7割が60代以上です。
「森の仲間たち」会長 山田恵子さん「ご高齢になってくるし、辞めていく方もたくさんいるし、なかなか仕事とか家のこととかね……ボランティアなので」
山田桂子さん「私たちは素人なのに、させてもらっていることがすごくありがたくて」
獣医師「こちらからしたら、すごくありがたいですよ。『きょう、ボランティアさん休みの日だった!』となると、みんなてんてこまいになって。すごい助かっています」
10年ほど前から、年4回の説明会を開きボランティアを募っていますが、慢性的な人員不足が続いています。市民に愛される動物園は、これからも市民の力を必要としています。
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