PageTopButton

地域の思いをつなぐ新マテリアル“木糸”

去年、世界的なシューズブランドが販売したスニーカーに使われた“ある素材”。それは熊本県天草市の「サーキュライフ」が開発した木糸(もくいと)だ。原料はスギやヒノキの間伐材など、用途が少なく安い値段で取引されている木材。

 

「地域資源を活用することで環境負荷が減る新素材、木糸が利用者の選択肢のひとつになれば」と話す代表の川原剛さん(47)は木糸を使ったノベルティやアパレルなどもプロデュース。例えば、熊本地震で被災した阿蘇神社の木材を使った、朱印帳。倒壊し廃棄予定の社殿の木材を復興記念の品に利用して欲しいという依頼を具現化したものだ。

 

これまで環境問題に関心を持つ企業と間伐材の処理に悩んでいる林業従事者を結び付けるなどの取り組みを行ってきた。また、本来は単色の木糸の活用幅を広げるための「草木染め」にも着手。果物を栽培する際に不要となる枝葉などが原料のオリジナル染料を開発した。

 

だが染料をつくる上で必要なのは原料を煮沸するための熱源。そこで川原さんが目をつけたのは環境負荷が低い、温泉の地熱だった。新素材、木糸の開発過程と川原さんの独自の視点、取り組みを紹介する。

会社名:サーキュライフ
代表者:川原 剛さん
住所:熊本県天草市五和町御領6290-1

HP:https://circulife.jp/

取材後記

「肌触り良く、シンプルなデザインで着やすい!」販売前のサンプルだったため購入することはできませんでしたが「木糸(もくいと)の服」は毎日着たくなるような服でした。

 

また、木の枝葉から抽出される染料は、花や果実を使っていないのに黄色やピンクといった植物本来が持っている色が引き出され、二つと同じ色は無いという点でも、とてもワクワクします。


木糸、木糸製品の認知はまだまだですが、次々とアイデアを生み出す川原さんは、「コーヒーを抽出したあとのカス」で染料ができないか?と早速行動に移っていました。近々新たな色が生まれ、様々な製品が生まれ、普及する事を願っています。


(RKK熊本放送 内藤郁美)

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう

radiko 防災ムービー「あなたのスマホを、防災ラジオに。」
radiko 防災ムービー「あなたのスマホを、防災ラジオに。」