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未来はいつも全盛期

幼少期から「かけっこ」が大好きだった中村勝利(82)さん。出身は北海道室蘭市。30歳の時に在籍する会社の転勤で大分市へ。大好きだった草野球と声楽にのめりこみ、公私ともに充実した日々を過ごしていた。そんな中村さんを悲劇が襲う。37歳の時、バイクでの移動中、停車していた車に追突。手と首を強打し、救急車で搬送された。命に別状はなかったが、後遺症が残った。平衡感覚(へいこうかんかく)障害。

 

中村さんはめまいや身体のふらつきに襲われ、私生活にも影響が出た。さらに58歳の時、「右耳突発性難聴」を発症。継続してきた2つの趣味を失った。このまま楽しみがなくなるのはつらい・・・。そんな中、新たな趣味として出会ったのが「陸上競技」だった。定年を機に「大分県マスターズ陸上競技連盟」に登録。最初は事故の後遺症で真っすぐ走れず、スタートの合図も聞き取りにくいなど苦労は多かったが、めきめきとタイムを伸ばした。


そして、80歳の時にM80クラス100メートルの世界記録を樹立。記録に満足することなく、現在もほぼ毎日練習に取り組んでいる。苦難を乗り越え、挑戦を続ける中村さんの姿を追った。

 

(制作:OBS大分放送/内川 洋平)

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