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暑い日が続きますが、皆さんいかがお過ごしですか? こんな季節にぴったりな、ひんやり美味しい和スイーツを求めて、7月17日のRKBラジオ『#さえのわっふる』で、200年以上の歴史を誇る老舗の葛製造専門店、福岡県朝倉市秋月にある「廣久葛本舗」さんにおじゃましました。(報告・スナッピーキャスタードライバー・芝生真優)
歴史を感じる建物と、謎の流木?

創業は文政二年(1819年)、お店の建物はさらに歴史がある、築280年以上という趣のある秋月の商家。木造の柱や土間の床は、タイムスリップしたかのような歴史の重みを感じます。

お店に入ってすぐ、目に飛び込んできたのは、なんだか流木のようなもの…。これは一体なんだろう? と不思議に思っていると、10代目の高木久助さんが「これが葛の原料だよ」と教えてくださいました。

たった7%!奇跡の「本くず粉」ができるまで
本葛の原料は「寒根葛(かんねかずら)」という植物の根の部分。この根を細かく砕いてデンプン原液を取り出し、そこから不純物を取り除いたり、何度も水で洗ったり、乾燥させたり…と、気の遠くなるような工程を経て、ようやく「本くず粉」が完成します。
本くず粉の量は、原料のわずか7%しかありません。それでも、葛本来の持つ力と昔と変わらない味を守るために、この伝統製法にこだわり続けていると高木さんは話してくださいました。
この、すべて手作業で行う製法を採用しているのは、日本でここ廣久葛本舗だけなんだそうです。10代続くこの製法、実は文書では一切記録が残っておらず、先代からは「見て学べ」のスタンスで全て覚えてきたとのこと。「たまに忘れることもある」と笑って話していましたが、作業を始めると自然と思い出すというお話に、職人のすごさを感じました。
昔は朝倉でも葛が採れていたそうですが、戦後からは鹿児島で自生する葛を原料として使っています。そのため、高木さんは1年の半分は鹿児島の山で暮らしているんだとか。その情熱にも脱帽です!
ひんやりツルツル!絶品葛切りに舌鼓

そんなこだわりの本くず粉を使った葛切りを、私もいただきました。
氷でキンキンに冷やされた、きしめん状の葛切りを、自家製の黒蜜につけて一口…。もちもちとした食感に、ツルンとした喉ごしがたまらない美味しさ! 暑い中汗をかいていた私の体に、このひんやりとした美味しさがじんわりと染みわたって、まさに至福のひとときでした。
高木さんによると、葛にはほてった体を冷やす作用もあるんだそうです。だから、葛切りはもちろん、葛餅や水饅頭、水羊羹といった葛を使った夏菓子は、暑い季節にぴったりなんだとか。
さらに、葛は腸内で善玉菌の養分になるため、腸活にも最適なんですって! イソフラボンも豊富に含まれているので、お肌にも良いという、まさにスーパーフード。美味しくて体にも良いなんて、嬉しいこと尽くしですね。
甲冑で文化発信!?驚きの「もう一つの顔」
高木さん、実は葛職人とは別に、もう一つの顔があります。それは。鎧や兜を身につけて、日本の文化や伝統を広める活動。秋月が800年続く城下町ということもあり、歴史的な活動に興味を持ったとのこと。鎧姿で日本各地、さらには海外にも行ったことがあるのだそうです。


店内には自由にかぶることができる兜が置いてありました。私もスナッピーの川原も、かぶってみました。似合っていますか?
期間限定!とろける「葛パフェ」も登場
そして、今だけ楽しめる情報です。廣久葛本舗さんでは、期間限定・週末限定で「葛パフェ」を販売中です。パフェの中のアイスやプリンには、すべて葛が使われているそうで、とってもなめらかな口当たりを楽しめますよ。
暑い季節にぴったりの葛スイーツ、皆さんもぜひ足を運んで、歴史あるお店で絶品の味を楽しんでみてください。
廣久葛本舗
福岡県朝倉市秋月532
電話 0946-25-0215
http://kyusuke.co.jp/
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芝生 真優
スナッピー
出身地:福岡県 誕生日:1月29日 自己紹介お願いします 福岡生まれ、福岡育ち。アビスパサポーターの芝生真優です! 毎日いろいろな場所でたくさんの経験をさせてもらい、刺激的な日々を過ごしています。福岡・佐賀地域の魅力を余すことなく伝えられるように頑張っていきます!





















