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「ふれあいの部屋」小学校の空き教室で小学生と障がい者が交流 福岡・志免町

小学校の空き教室を福祉作業所として活用し、小学生と障がい者が同じ校舎で過ごす全国的にも珍しい取り組みが、福岡県志免町で行われています。新型コロナの影響で、長年続いてきた交流が思うようにできなくなっていましたが、この春からようやく再開しました。
福岡県志免町の志免南小学校です。
RKB正福里奈「1年生の教室と同じ校舎の1階に、障がい者作業所『ふれあいの部屋』があります。子供たちの授業中、障がい者のみなさんは仕事をしています」
知的障がいがある18歳から42歳の9人が毎日通い、商品として販売するリースなどを作っています。
福岡県志免町の志免南小学校です。
RKB正福里奈「1年生の教室と同じ校舎の1階に、障がい者作業所『ふれあいの部屋』があります。子供たちの授業中、障がい者のみなさんは仕事をしています」
知的障がいがある18歳から42歳の9人が毎日通い、商品として販売するリースなどを作っています。
今から23年前、町内の社会福祉法人が満員になった既存の施設とは別に、新たに開設したこの作業所。空き教室を福祉作業所にするのは、全国で初めての試みです。当時の児童らが、みんな仲良くなれるようにという思いを込めて、「ふれあいの部屋」と名付けました。その名の通り、さまざまな行事や総合学習に、利用者と児童が一緒になって取り組んできました。
福山哲さん「仕事は楽しいです。仕事は頑張ります。(子供に)いってらっしゃーい」



また、前の廊下を通る児童に声をかけたり、一緒に掃除をしたりと、校舎を共有する子供たちと日頃から交流しています。
利用者の一人で、男性アイドルに夢中の稲田萌さんは、集めた写真を子供たちに披露するのが楽しみです。明るく元気な萩尾洋光さんは、得意のダンスで子供たちを盛り上げます。


小学生「萩尾さんのダンスは、ジャニーズみたいにかっこよかった」「みんなと話したり、ゲームしたりするのが楽しいです」



萩尾洋光さん「元気が出ました。頑張ってやりました。ありがとうございます。(子供たちが好きですか?)好きです」
今から23年前、町内の社会福祉法人が満員になった既存の施設とは別に、新たに開設したこの作業所。空き教室を福祉作業所にするのは、全国で初めての試みです。当時の児童らが、みんな仲良くなれるようにという思いを込めて、「ふれあいの部屋」と名付けました。その名の通り、さまざまな行事や総合学習に、利用者と児童が一緒になって取り組んできました。
運動会の当日。作業所の利用者たちが、競技に挑む児童を見守ったり、声をかけあったりと、この日もさまざまな「ふれあい」がありました。
そしていよいよ、一緒に披露する「よさこい」の本番です。


小学生の保護者「交流をずっと見てきているので、保護者としても自然」「子供たちもふれあいの部屋のみなさんも楽しそうだったので、見ていてこちらも楽しくなりました」



小学生「ふれあいの人はすごいです。一緒に運動会ができて最高でした。楽しかったです」
古賀貴大さん「頑張ったね、頑張った!」
柚の木福祉会 白谷憲生理事長「当時の日本は、障がい者は施設の中で生活する、閉じ込められた空間だった。これを解消するため開かれた施設を目指した。できるを探す。それを子供たちに見てもらって、やればできるんだ。そういう場所になるように」



しかし、おととし始まった新型コロナの感染拡大で、この2年間は廊下の窓越しの交流だけになっていました。
緊急事態宣言やまん延防止措置から解放されたこの春、3年ぶりに、ふれあいの部屋で一緒に過ごせるようになりました。毎日、昼休みになると、利用者と小学生がゲームやクイズで遊んでいます。


ふれあいの部屋 河合柚依塾長「子供たちは、純粋な気持ちで楽しいから来てくれているので、みんなも楽しませたい、喜ばせたいという気持ちが育ってきていると思う」
利用者の一人で、男性アイドルに夢中の稲田萌さんは、集めた写真を子供たちに披露するのが楽しみです。明るく元気な萩尾洋光さんは、得意のダンスで子供たちを盛り上げます。


小学生「萩尾さんのダンスは、ジャニーズみたいにかっこよかった」「みんなと話したり、ゲームしたりするのが楽しいです」



萩尾洋光さん「元気が出ました。頑張ってやりました。ありがとうございます。(子供たちが好きですか?)好きです」
先生「ふれあいの方たちが、みんなと一緒にダンスを踊ってくれるそうです」



5月に入って、小学校の運動会が近づいてきました。例年、3,4年生と合同で披露してきた「よさこい」。おととしは運動会が中止され、去年も合同での練習が減らされましたが、今年はようやく一緒に練習できます。
こうした利用者との交流は、学校や児童にも良い効果をもたらしているといいます。


志免南小学校 松吉敏郎校長「障がいを持っている方に対する偏見が、自然となくなる。指導して、子供たちから偏見がなくなるのではなく当たり前。そこが大きなメリット。違いというより、特徴をお互い知り合ったほうがよりうまくいくんだなと」
運動会の当日。作業所の利用者たちが、競技に挑む児童を見守ったり、声をかけあったりと、この日もさまざまな「ふれあい」がありました。
そしていよいよ、一緒に披露する「よさこい」の本番です。


小学生の保護者「交流をずっと見てきているので、保護者としても自然」「子供たちもふれあいの部屋のみなさんも楽しそうだったので、見ていてこちらも楽しくなりました」



小学生「ふれあいの人はすごいです。一緒に運動会ができて最高でした。楽しかったです」
古賀貴大さん「頑張ったね、頑張った!」
障がいがある人と小学生が、同じ校舎と体験を共有する「ふれあいの部屋」。商品を作る仕事の場であるだけでなく、多様性を認め合い、共生することが当たり前になった福祉や教育の未来図を、社会に発信しています。

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