不変と変化!伝統銘菓に新発想
江戸時代の保存食が由来とされる、大分県臼杵市の伝統銘菓「臼杵煎餅」。生姜汁と砂糖でできた蜜を、小麦粉が原料の煎餅の表面に刷毛で手塗りすることでできる、刷毛目模様が特徴的な菓子である。
現在7社ある製造元の中で最も長い歴史をもつのが、創業100年を超える後藤製菓。「不易流行」を経営理念に掲げ、創業当時から一枚ずつ手塗りする製法を受け継ぐとともに、時代に即した新しい商品開発にも取り組んでいる。
2021年に5代目として事業を継承した後藤亮馬社長(32)が目をつけたのは、臼杵煎餅の製造過程で発生する年間2トンもの生姜の搾りかす。試行錯誤を重ねて開発された粉状のジンジャーパウダーは、味噌汁や炒め物など料理で手軽に使用できると高い評価を受け、搾りかすの廃棄量0も達成した。
農林水産省主催のコンテストでも表彰されたほか、全国で宿泊施設を展開する星野リゾートの温泉旅館で提供されるなど注目を集めている。
そして、伝統銘菓が新たなステップへと踏み出す。飛行機からロケットを発射し人工衛星を打ち上げる拠点として、大分空港がアジア初の「宇宙港」に選ばれた。
これを機に後藤社長が提案したのは、臼杵煎餅の宇宙食化計画だ。
現在7社ある製造元の中で最も長い歴史をもつのが、創業100年を超える後藤製菓。「不易流行」を経営理念に掲げ、創業当時から一枚ずつ手塗りする製法を受け継ぐとともに、時代に即した新しい商品開発にも取り組んでいる。
2021年に5代目として事業を継承した後藤亮馬社長(32)が目をつけたのは、臼杵煎餅の製造過程で発生する年間2トンもの生姜の搾りかす。試行錯誤を重ねて開発された粉状のジンジャーパウダーは、味噌汁や炒め物など料理で手軽に使用できると高い評価を受け、搾りかすの廃棄量0も達成した。
農林水産省主催のコンテストでも表彰されたほか、全国で宿泊施設を展開する星野リゾートの温泉旅館で提供されるなど注目を集めている。
そして、伝統銘菓が新たなステップへと踏み出す。飛行機からロケットを発射し人工衛星を打ち上げる拠点として、大分空港がアジア初の「宇宙港」に選ばれた。
これを機に後藤社長が提案したのは、臼杵煎餅の宇宙食化計画だ。
取材後記
小学生のころ、祖父母の家へ遊びに行くと必ずおやつとして出てきたのが臼杵煎餅だった。
甘いのに生姜の少しピリッとくる味が思い出の中にいまも刻まれている。そんな臼杵煎餅が宇宙食化を目指しているという驚きの一報を聞き取材を開始した。
五代目社長に就いた後藤亮馬さんは経営理念の「不易流行」通り、伝統を守りながらも、新しいアイデアで次々と新商品を生み出していた。コロナ禍で売り上げが7割減少するなど苦境の中で、創業100年という家業をさらに100年後へと紡ぐために奔走する姿に感銘を受けた。
宇宙食化への課題はまだ山積みだが、宇宙空間であの思い出の味が食されていると考えるだけでロマンがあふれてくる。
甘いのに生姜の少しピリッとくる味が思い出の中にいまも刻まれている。そんな臼杵煎餅が宇宙食化を目指しているという驚きの一報を聞き取材を開始した。
五代目社長に就いた後藤亮馬さんは経営理念の「不易流行」通り、伝統を守りながらも、新しいアイデアで次々と新商品を生み出していた。コロナ禍で売り上げが7割減少するなど苦境の中で、創業100年という家業をさらに100年後へと紡ぐために奔走する姿に感銘を受けた。
宇宙食化への課題はまだ山積みだが、宇宙空間であの思い出の味が食されていると考えるだけでロマンがあふれてくる。
(OBS大分放送 / 佐藤康太)
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