松尾潔「安易な投票をしないという教訓に」ガーシー議員に苦言
「国会に一度も出席していない」でおなじみのガーシー参議院議員に対する処分が、2月21日の懲罰委員会で決定する。国会に出席することがなくても、ガーシー議員には、給料が支払われ続けている。選んだのはわれわれ国民である。音楽プロデューサー・松尾潔さんは、「安易な投票をしない、という教訓にするしかない」とRKBラジオ『田畑竜介 Grooooow Up』で語った。
ガーシー議員の処分決定へ
「国会に一度も出席していないことで知られる」という枕詞も変ですが、NHK党のガーシーこと、東谷義和参議院議員。国会に一度も出席していないことに対し、処分が必要ではないかということで、与野党が懲罰委員会を開くことに合意しました。それについて一緒に考えてみましょう。
少なくとも僕の周囲で「ガーシーいいよね。ガーシーに投票したよ」という人に会ったことがありません。得票は30万票ぐらいと言われています、彼の議席があるから当選できなかった人もいるわけです。
それにしても、議会に行かなくて議員を務められるのでしょうか? そんなことありうるのか? っていう常識で生きてきた人が大半だと思いますので、そこに新たな疑問符を突きつけた形になるんですが「その角度から疑問符って来たんだ」っていう驚きにも、だんだん慣れてきているというところじゃないでしょうか。
時間は恐ろしいもので、「そういえば、まだガーシー辞めてなかったんだ」なんて話す方もいるんですが、その間お給料は支払われています。思い出したように怒る人っているんですが、毎日毎日ずっと彼に対してお給料が支払われているという認識が必要なわけで。
だけど、世の中でいろんなことが起こっていて、例えばウクライナのことに目を向けてみるとか、トルコとシリアの地震に目を向けてみるとかしていると、ガーシー議員について考えることの優先順位はどんどん下がってくるんです。「ガーシーのことに関しては許せないが、ガーシーのことばっかり話している人を見ると、それはそれで他のことを考えたほうがいいんじゃないか」と、微妙な心情があって。気がつくとずっと彼は議員の座にとどまっていると。
少なくとも僕の周囲で「ガーシーいいよね。ガーシーに投票したよ」という人に会ったことがありません。得票は30万票ぐらいと言われています、彼の議席があるから当選できなかった人もいるわけです。
それにしても、議会に行かなくて議員を務められるのでしょうか? そんなことありうるのか? っていう常識で生きてきた人が大半だと思いますので、そこに新たな疑問符を突きつけた形になるんですが「その角度から疑問符って来たんだ」っていう驚きにも、だんだん慣れてきているというところじゃないでしょうか。
時間は恐ろしいもので、「そういえば、まだガーシー辞めてなかったんだ」なんて話す方もいるんですが、その間お給料は支払われています。思い出したように怒る人っているんですが、毎日毎日ずっと彼に対してお給料が支払われているという認識が必要なわけで。
だけど、世の中でいろんなことが起こっていて、例えばウクライナのことに目を向けてみるとか、トルコとシリアの地震に目を向けてみるとかしていると、ガーシー議員について考えることの優先順位はどんどん下がってくるんです。「ガーシーのことに関しては許せないが、ガーシーのことばっかり話している人を見ると、それはそれで他のことを考えたほうがいいんじゃないか」と、微妙な心情があって。気がつくとずっと彼は議員の座にとどまっていると。
弁明書は「子供の言い訳」
21日の懲罰委員会も、ガーシー氏がそれまでに帰国するかどうか、はじめは注目されていましたが、それもなさそうだということになっています。じゃあ、どんな懲罰になるかっていうと、まずは「議会・議場で陳謝すること」に落ち着くんじゃないかと言われているみたいです。けど「議場に行かない」って言ってるわけですから。
ガーシー氏もさることながら、ガーシー氏を擁するNHK党の立花党首の見解が注目されています。ガーシー氏の主戦場であったYouTubeもBANされているので、僕も不本意ながら、立花党首のしゃべっているところとか、Twitterとか、ここ数日間は「立花ウォッチャー」になっています。
すると、立花党首のTwitterにドバイから届いたガーシー氏の弁明書がアップされました。「NHKの郵便法違反を国政調査権に基づいて国会が追及しないから、だから国会に行かないんです」っていう、本当に子供にもわかるような言い訳を言ってるんですよ。そしたらリプライのところに「子供か」って書いている人がたくさんいるんですよ。
ガーシー氏もさることながら、ガーシー氏を擁するNHK党の立花党首の見解が注目されています。ガーシー氏の主戦場であったYouTubeもBANされているので、僕も不本意ながら、立花党首のしゃべっているところとか、Twitterとか、ここ数日間は「立花ウォッチャー」になっています。
すると、立花党首のTwitterにドバイから届いたガーシー氏の弁明書がアップされました。「NHKの郵便法違反を国政調査権に基づいて国会が追及しないから、だから国会に行かないんです」っていう、本当に子供にもわかるような言い訳を言ってるんですよ。そしたらリプライのところに「子供か」って書いている人がたくさんいるんですよ。
反対の異を唱えるには「黙殺」
面白がっちゃいけないんですが、結局、国会議員というものが存在として身近じゃないからこういうことで一緒になって遊んじゃう人が出てきているということかなと思うんですね。最近の、回転ずしとかでいたずらした動画を見ていくと、またどんどん再生数が上がっていくような現象とちょっと似ています。
回転ずしの動画はそれで被害企業の株価が下がるという実害が出てるわけですが、そこに対しての当事者意識がないと、やっぱり同情も含めて動画見ちゃったりすると、実行した人たちはどんどん喜んじゃう。
はっきり申し上げますが、資本主義社会において、何かに反対の意を唱えようと思ったら、黙殺することですね。ガーシー議員に対して、反対の意を唱えたければ、投票しないってことですよ。いちど議員になった人を、他の国会議員が「けしからん」と言っても、簡単に議員の資格を剥奪しちゃいけないという前提で議員が成り立っています。だからガーシー氏もすぐにクビにはならないっていうところは、ある意味で議員の権利がきちっと保障されていることの実証の場にもなりました。
それとガーシー氏は「帰国したら逮捕される」「国会議員の不逮捕特権が働かないじゃないか」っていうことを、予期される言い訳としては用意しているのでしょうが、なんにせよ、議会に行かなくても議員の活動ができるという主張をしたいのであれば、現行のルールの中で主張すべきです。
となると、やっぱり当然ですが、議会で自分の意見を述べていただきたい。これはみんなで、「安易に票を投じるべきではなかった」という教訓にするしかないですよね。
回転ずしの動画はそれで被害企業の株価が下がるという実害が出てるわけですが、そこに対しての当事者意識がないと、やっぱり同情も含めて動画見ちゃったりすると、実行した人たちはどんどん喜んじゃう。
はっきり申し上げますが、資本主義社会において、何かに反対の意を唱えようと思ったら、黙殺することですね。ガーシー議員に対して、反対の意を唱えたければ、投票しないってことですよ。いちど議員になった人を、他の国会議員が「けしからん」と言っても、簡単に議員の資格を剥奪しちゃいけないという前提で議員が成り立っています。だからガーシー氏もすぐにクビにはならないっていうところは、ある意味で議員の権利がきちっと保障されていることの実証の場にもなりました。
それとガーシー氏は「帰国したら逮捕される」「国会議員の不逮捕特権が働かないじゃないか」っていうことを、予期される言い訳としては用意しているのでしょうが、なんにせよ、議会に行かなくても議員の活動ができるという主張をしたいのであれば、現行のルールの中で主張すべきです。
となると、やっぱり当然ですが、議会で自分の意見を述べていただきたい。これはみんなで、「安易に票を投じるべきではなかった」という教訓にするしかないですよね。
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