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汐凪の花園 ~原発の町の片隅で~

2020年第6回
制作:SBC信越放送
ディレクター:手塚 孝典

東京電力福島第一原発の事故から9年。政府は次々と避難指示を解除し、復興が進んでいるような印象を与えている。しかし、その陰で、もはや取り戻すことができない人生と向き合い続ける人々の姿が、覆い隠されてはいないだろうか。
木村紀夫さん(53歳)は、東日本大震災で家族3人を亡くし、長女と長野県白馬村に移住。自宅があった福島県大熊町に通い、行方不明の次女・汐凪さん(当時7歳)を捜している。遺骨の一部が見つかったのは震災から6年が経とうとする頃だった。
自宅は中間貯蔵施設の敷地になっている。福島県内の除染作業で出た放射能に汚染された土や廃棄物を集め、約30年間保管する計画だ。環境省は土地の取得を進めているが、木村さんは自分の土地を手放さないと決めている。
復興という光が強くなっても、決して無かったことにできない現実、無かったことにしてはいけない事実。原発の町の片隅で、「今も震災のなかで生きている」と話す木村さんの日々を追った。

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