ゴミの収集が滞っているのは、カタハネたちとハンの者がゴミ収集車を使って、玉せせりの「陰の玉」を奪い合っていたからだった。

カタハネたちは、十一月の「せいもん払い」で、「博多市の怨念」を大量にゲットできると踏んでいたものの、ハンの者たちが「飾り山巡行」によって「怨念」を昇華させてしまったために、今年はカタハネとハンの者の対立が今まで以上に激化していた。

玉せせりが行われた１月３日から毎晩、夜明けまで争っていたが、決着がつかないで、毎晩追いかけっこをしているのだそうだ。このままでは博多の街はゴミがあふれて壊滅してしまう。どちらが勝つにしろ、なんとか今夜中に決着をつけさせるために、「ハンの者」たちのゴミ収集車に乗り込むことに。

夜中の零時になると、「陰の玉」が出現した。それを清掃車で転がしていくと、「陰の玉」は「博多市の怨念」を吸い込んで、どんどん大きくなっていった。だが、そこにカタハネたちの乗った清掃車が襲いかかって、「陰の玉」を奪った。二つの集団の力は拮抗しているらしく、玉は二つの集団の追いかけっこの中で行ったり来たりするばかりで、なかなか決着がつきそうもなかった。「謎の声」から、「ハンの者」を勝利に導くように請われていたので、かなめと博は「ハンの者」たちに助言して福岡部側にポイントを稼いでいった。