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ファクトリーブランドの進撃!

熊本市の老舗婦人服店の4代目・山田敏夫(32)が日本初のファクトリーブランド 専門通販サイト
「Factelier(ファクトリエ)」を2012年に立ち上げた。
東京・銀座にショールームを構え、急成長する注目ブランドだ。
1990年に約50%だった国内におけるアパレル品国産比率は、3%程度まで落ち込んでいる。

「このままでは世界に誇る日本の技術が途絶え、職人がいなくなってしまう」(山田談) こんな危機感から生まれたのが、卸業などの中間業者を排除し、日本の工場ブランド のみを、消費者に直接販売する「Factelier(ファクトリエ)」。

山田は、日本各地の縫製工場を訪ね歩き、世界の有名ブランドの下請け(または同等の技術を持つ)工場を探し出し、工場のオリジナル商品を「Factelier×(工場名)」と して展開する。品質は日本トップレベル。価格は、品質に対してリーズナブル。

これが目の肥えた消費者の心をつかんだ。
そして、“Made in JAPAN”への関心から、海外注文も多く、今年からは海外展開も始まった。

今年の夏、ファクトリエは、大手婦人服メーカーの下請けを行う熊本県内の縫製工場と、スカートの商品開発を行った。
スカート商品開発の裏側に密着し、“Made in JAPAN”を掲げ、急成長するファクトリーブランドの進撃を描く。

<取材先データ>
ファクトリエ(会社名:ライフスタイルアクセント株式会社)
◆熊本本社:熊本県熊本市中央区手取本町4-7
電話:096-352-0425(マルタ號)

◆東京オフィス:東京都中央区銀座8-12-11第二サンビル3F
電話:03-5843-8786
HP:http://factelier.com
※1)商品に関するお問い合わせは、東京オフィスにお願いします。
※2)マルタ號(熊本市)では、ファクトリエ商品を一部取り扱っています。

取材後記

「いいものを正しく届けるということだけですよね。結果として、工場が潤っていくというのは、結果論。 地方が盛り上がっていくことも、すべて結果論で、まずは本当にメイドインジャパンの仕立てが良くて、作りがいいものをお客様に直接届ける。それを“価値”とする。」
番組では使用しなかった山田さんのインタビューです。山田さんは“価値”という言葉をとても大切にしていると、取材の中で感じました。ファクトリエの山田さんは、若い頃にフランス留学の経験があります。そのとき、世界的高級ブランド店で働きました。そこで、誇りあるモノ作りをする人への畏敬の念を強く感じたそうです。
“価値”を生み出すモノ作りの素晴らしさ。そのことが、今の取り組みにつながっています。

そして、下請け工場の現状が、山田さんを、さらに突き動かしています。下請工場は、海外との競争の渦に巻き込まれていきました。
下請け工場に求められるのは、忠実な再現性・納期を守るスピード・返品率を限りなくゼロに近づける確実性。これをやって、工賃が上がるのではありません。
仕事が、なんとか回ってくるのです。下請け工場がやっていることは、大切な仕事です。大切な仕事ですが、生き残っていくための仕事です。
Made in JAPANの優れた技術は、もっと“価値”を生み出すことに注がれるべきと、山田さんは考えています。だから、ファクトリーブランドを作ろうとしています。

山田さんは、2020年東京オリンピックの開会式の選手団ユニフォームを手掛けたいと考えています。「それは夢ですか?」と、私は聞きました。
山田さんは、「夢ではないです。実現目標です。」と答えました。
これからのファクトリエの進撃も楽しみです。

担当:RKK熊本放送  薛(せつ)力夫

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