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いま中古家具が狙い目!背景にある「おうち需要」と「空き家問題」

2021年は、家にいる時間が長くなったことに伴う「おうち需要」が増えた。家飲みでウイスキーを筆頭に酒類の家計消費は軒並み伸び、会員制の生ビール家庭用サーバーが登場した。RKBラジオ『櫻井浩二インサイト』に出演した元サンデー毎日編集長・潟永秀一郎さんが、自身の体験をもとに「今年買って良かったもの」を紹介した。  

家飲みが増えて簡単かつ本格的な調理器具も充実

キリンの「会員制・生ビール配送サービス」の会員数は、15万人に迫るそうです。また、冷凍食品やレトルトが売れ、調理器具では低温調理器や電気圧力鍋といった、手間いらずで本格調理できるグッズが売れたようです。

私も低温調理器を買って、しっとりとした鶏ハムやローストビーフも安い肉で仕上がりますから、元は取った感じです。今年買って良かった調理器具はさらに二つあります。一つはココット鍋。鋳物で出来た、重い蓋つきの両手鍋で、煮崩れしにくいし、食卓に鍋ごと出してもおしゃれだし、特にこの季節はポトフとか作ってドーンと出せば、あとはチーズとパンとワインで一丁上がり。超簡単で見栄えもいいです。

それと、この鍋で作った無水調理のカレーは、私史上最高の家カレーになりました。この鍋、安いのは千円台からありますから、クリスマス前にいかがでしょう。

もう一つは、「バイタミックス」という超強力ミキサー。これで作るスムージーやコーンスープの滑らかなこと!鍋から熱いまま入れられるのも便利です。ただし難点は音が大きいのと、ちょっとお高いこと。私は中古を探して買いました。

空き家が増えて掘り出し物の中古家具が流通

そもそも家にいる時間が増えると、室内を綺麗にしたくなるのもので、リフォーム需要も増えたそうです。本格的なリフォームだけでなく、簡単な改装や家具の入れ替えで、ホームセンターは一時、混雑しました。

これに関して、私のおススメは中古家具です。背景には高齢化の問題があります。実は、高度経済成長期に社会人だった今の高齢者は持ち家率が非常に高く、総務省によると84.9%に達します。

ただ、第一生命経済研究所によると、このうち認知症の高齢者が所有する家が220万戸に上り、認知症でなくても要介護状態で住み続けられなくなって施設などに入る人も増えています。また、亡くなった後、空き家になることも多く、社会問題化しています。

少し遠回りしましたが、近年、古い家屋がどんどん取り壊されて、そこから、まだ使える家具などが中古市場に引き取られていると、業者さんに聞きました。うちの近所はその典型で、この1年間だけで周辺の大きな家が6軒取り壊されました。その際、軽トラックが横付けされて、贈答品なのでしょうか、桐箱に入ったものがまとめて引き取られていくのも見ました。

私はもともと転勤族だったので、引っ越しで傷みやすい家具は量販店のものが多かったんですが、もう転勤もないし、貧相なリビングを何とかしたくて中古家具を探しました。そうしたら、あるんですねえ。古いけどいい家具が。

例えばサイドボードは、かつて九州にあった民芸村の手作り品で、新品当時は100万円近くしたものが8万円。オーディオラックは20万円が3万円、テレビ台は15万円が2万円。年季は入っていますが、元が良い品で大切に使われていたので、むしろ味があって、部屋が落ち着きました。

また、外国製の総革張りのリクライニングソファーは別のルートから定価45万円のものを10万円で手に入れました。そのルートとは“レンタル落ち”。東京には外国人向けの家具のレンタルがあって、例えば外資系企業の幹部がアメリカなどから転勤してきたとき、会社が家具まで揃えて部屋を用意するそうで、それが売りに出されるんです。このソファー、あまり家にいなかったのか、ほとんど新品のようでした。

食器類も桐箱入りの焼き物や、クリスタルのグラスなんかが2000~3000円で出ているので、よく掘り出し物探しにリサイクルショップを回っています。みなさんも休日、ネットやリサイクルショップで掘り出し物探しはどうですか?

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