SDGs 注目の“水素”身近な金属から製造~脱炭素に挑む 福岡

<リード>
世界で急速に進む「脱炭素」の政策やビジネスを特集でお伝えしています。
2回目は、クリーンなエネルギーを作り出す燃料として注目される水素を、私たちの生活にも身近なある金属から取り出す研究を取材しました。

<VTR>
フラスコに注いだお湯。
そこに灰色の粉末を入れ、ふたをして少し振ると・・・小さな泡状の気体が出てきました。
この気体を集めて火を近づけると・・・発生したのは「水素」です。
実験をしてもらったのは、福岡工業大学の高原健爾教授の研究室です。

●インタビュー

水素を燃料にして発電すると、発生するのは水と酸素のみ。
二酸化炭素は発生させないクリーンなエネルギーです。
ここで気になるのが、先ほど入れた灰色の粉末。その正体は・・・

●インタビュー

飲み物の缶やアルミはくなどで、私たちになじみ深い金属「アルミニウム」です。
アルミニウムは通常、空気中の酸素と結びついて表面に薄い膜を作るため、水に触れても特に反応しません。
ところが、高原教授が特許を持つ特殊な方法で細かい粉末にすると、水の分子が膜を通り抜けてアルミニウムと反応し、水素が発生すると考えられています。
アルミの粉末1グラムから、水素1リットルを取り出せるということです。

こちらは金属の加工や卸売りを手がける会社です。

●インタビュー

板の切断などの工程で出るアルミのくずは、業者がお金を払って全て買い取り、リサイクルします。
一方、穴を開けるなどの工程では油をかけながら加工するため、くずに不純物が混じります。
敬遠されて値がつかないこうしたアルミくずを、高原教授は水素の原料に使おうというのです。

●インタビュー

●記者リポート
「たくさんの装置がついたこちらの自転車、よく見るとペダルがついていません。実は、こちらのアルミくずから発生させた水素で走る自転車なんです」

高原教授の研究室では現在、アルミの粉末と水だけで水素ができる特長をいかし、燃料電池を非常用の電源などに有効活用する方法を模索しています。

●インタビュー

暮らしの中にもある身近な金属から生まれるクリーンなエネルギー。
今後の活用の可能性について、高原教授の夢は膨らみます。

●インタビュー

SHARE
  • Twitter
  • Facebook
  • LINE