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月明かりの学び舎

今年4月、大分県初の夜間中学校が開校しました。

その門を叩いたのは、これまで災害現場などで活動し、「スーパーボランティア」として知られる尾畠春夫さん(86)です。

 

 尾畠さんは小5で奉公に出され、朝5時前の草刈りから深夜の草履編みまで働く毎日。学校へ行けるのは農作業ができない大雨の日だけで、中学の出席日数はわずか1か月ほどでした。

5画以上の漢字が読み書きできず、ボランティアで各地を訪れる際も、常に辞書を持ち歩き独学を続けてきたといいます。 

現在は右目と右耳が不自由ですが、「わしは130歳になっても勉強しとるやろな」と豪快に笑います。


教室で出会った仲間も、それぞれ心に痛みを抱えていました。

前の席の小野美智子さん(78)は喘息で学校に半分も通えず、夜間中学で人生初の体育を経験して「楽しかったあ」とはじけます。別の席には、自身の不登校だった過去を乗り越え、「小6の息子と同じ気持ちで一緒に勉強したい」とペンを握る30代のお母さんの姿もありました。


「人生なんて1回の瞬きくらい短い。自分に正直に楽しまんと!」
昼間の太陽の下ではすれ違っていたかもしれない人々が、夜の静かな月明かりの下でお互いの人生を照らし合う学び舎。

86歳の尾畠さんと、仲間たちのひたむきな挑戦を追います。
 

(OBS大分放送/筒井浩)     
 

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